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【マザーズ】“真実告知”母子それぞれの苦悩 「私の母は誰?」探し続ける56歳

11/16(金) 14:00配信

中京テレビNEWS

 何らかの事情で、生みの親が育てられない6歳未満の子どもを、血縁関係のない夫婦に実子として託す「特別養子縁組」。約30年前に作られた制度で、少しずつ認知は進んできました。

 一方で、子どもに養子であることをいつ、どのように伝えるのか。当事者たちには“真実告知”をめぐる葛藤がありました。真実告知に悩む親たち、知らずに育った“生みの親”を探す子どもたち――。特別養子縁組の現場から、母子それぞれの幸せについて考えます。

知らなかったのは自分だけ… 56歳で生い立ちを知った女性

 茨城県に住む添野(旧姓:綱河)江実子さん、56歳(年齢は取材当時)。2人の子どもは独立し、少しは自分の好きな時間を過ごせるようになったある日、突然、自分自身が知らなかった生い立ちが明らかになりました。

 久しぶりに連絡した親戚から「あなたは“もらい子”だった」と告げられたのです。

 56歳になってはじめて知った、自分が“もらい子”、つまり養子だったという事実。当時の状況を知りたいと思っても、育ててくれた両親はすでに他界。誰が私を生んだのか――。いても立ってもいられず、江実子さんは子供のころ住んでいた町を訪れました。

 故郷で久しぶりに顔を合わせる、懐かしい人たちに、自分の生い立ちを知っている人がいないか聞いて回ります。

 「あらこんにちは、お久しぶりね」(地元の女性Aさん)
 「父は13年前に亡くなり、今年になって色々調べてみたら、自分が養女だったと言うことが分かって」(江実子さん)
 「聞いたことはあるけどね」(地元の女性Aさん)
 「どこから、もらわれてきたのかとか知っていますか」(江実子さん)
 「そこまでは分からないねえ」(地元の女性Aさん)

 当時を知る近所の人を訪ねれば訪ねるほど、江実子さんの心に深く突き刺さる現実。養子であることを知らなかったのは、自分だけだったのです。

 「あっ、江実子ちゃん。お久しぶり」(地元の女性Bさん)
 「(養子とは)言わないほうがいいのかなと思って。本人は知っているのかなと思っていた」(地元の女性Bさん)

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