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国民医療費の薬局調剤医療費を都道府県別に比較してみたら・・・

11/17(土) 18:20配信

ファイナンシャルフィールド

国民医療費は42兆1381億円で国民所得の1割を超える規模になっていますが、その中の薬局調剤医療費が昨今大きく増えています。

そこで増えた要因を少しでも探りたく、都道府県別に医療費の内訳を確認してみました。

薬局調剤医療費の割合が最も高いのは秋田県

厚生労働省国民医療費から都道府県別の医療費を調べ、医療費のうち薬局調剤医療費の割合が高い都道府県を順に10県並べてみました。

人口一人当たりの国民医療費や平均年齢等は総務省統計局の国勢調査を利用しています。

薬局調剤医療費は全国で7兆5867億円になり、国民医療費に占める割合は18%となっています。

薬局調剤医療費の増え方はとても急激で、1996年から2016年の20年で5倍以上にもなっています。

薬局調剤医療費の割合が高い都道府県をみてみると、最も高いのは秋田県で全国平均を4.5%上回る22.5%となっています。

2番目はお隣の青森県で21.8%、3番目は神奈川県で20.9%となっています。東北地方の県が山形県を除いて全て入っています。

関東地方も4都県入っており、残りは山梨県なので、地域的にはかなり偏りのある順位となっています。

薬局調剤医療費の割合が高い10都県に何か共通することがないか考えたのですが、地域的な偏り以外に目立った特徴は特になさそうです。

強いて言えば秋田県の入院外医科診療医療費と青森県の歯科診療医療費の割合が若干低いことと、神奈川県・千葉県・東京都の歯科診療医療費の割合が高いことくらいでしょうか。

薬局調剤医療費の割合が最も低いのは福井県

今度は国民医療費のうち薬局調剤医療費の割合が低い都道府県を順に10県並べてみました。

薬局調剤医療費の割合が低い都道府県をみてみると、最も低いのは福井県で全国平均を4.1%下回る13.9%で、2番目に低いのは沖縄県の14.1%、3番目は徳島県の14.2%となっています。

秋田県と福井県では薬局調剤医療費の割合に9%近い大きな差があります。

しかし共通点も多く、人口一人当たりの国民医療費は共に全国平均を上回っており、平均年齢や65歳以上の割合も全国平均より高い高齢化の進んでいる県です。

薬局調剤医療費の割合が低い県の特徴としては、地域的に全て西日本の大都市がない県で、平均年齢や65歳以上の割合がやや高い(沖縄県を除く)ということくらいでしょうか。

国民医療費のうち薬局調剤医療費の割合が高い都道府県と低い都道府県を比べてみると、人口一人当たりの国民医療費や平均年齢はあまり関係なく、地域的に東日本は薬局調剤医療費の割合が高く、西日本は薬局調剤医療費の割合が低いと言えます。

明確な理由はわかりませんが、東日本と西日本では医療に対する考え方にかなり違いがあるように感じます。

西日本は薬の多用を好まない医師や患者が比較的多いのかもしれません。

どちらが適切なのかはわかりませんが、薬局調剤医療費が急増している事実は忘れないようにしたいものです。

Text:松浦 建二(まつうら けんじ)
CFP(R)認定者

ファイナンシャルフィールド編集部

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