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民族舞踊で日本就航祝う 特集・ベトジェット関空初便A321neoに乗ってみた

2018/11/18(日) 21:09配信

Aviation Wire

 ベトジェットエア(VJC/VJ)が日本路線初の定期便として、ハノイ-関西線を11月8日に就航させた。

 ベトジェットは2011年12月に就航したベトナム初の民間航空会社。ベトナム航空(HVN/VN)に次ぐ同国第2位の航空会社で、2015年からはラウンジや優先搭乗などの上級サービスを提供する「スカイボス(SkyBoss)」を設けた。現在は「ニューエイジ(新世代)航空会社」を名乗り、FSC(フルサービス航空会社)とLCC(低コスト航空会社)の中間に位置するサービスで、他社との差別化を進めている

 約60機の単通路機で、ベトナム国内外100路線以上を運航。日本へは、チャーター便として関空へ2014年に初めて乗り入れ、成田や茨城、福島など、複数の都市へ運航実績がある。機材はこれまで、エアバスA320ファミリーのみを使用してきたが、ボーイング737 MAX 200を100機、737 MAX 10を80機、737 MAX 8を20機発注し、並行してA321neoも100機以上オーダーするなど、拡大戦略をとっている要注目の航空会社だ。

 冬ダイヤ初日の10月28日からは、日本航空(JAL/JL、9201)とのコードシェア(共同運航)を開始。日本路線はハノイ-関西線を皮切りに、ホーチミン-関西線を12月14日、ハノイ-成田線を2019年1月11日に開設する予定で、羽田への深夜便就航も計画している。

 今回は関西空港発の初便に搭乗し、ハノイへ向かった。機材はA321ceo(A321従来型)が予定されていたところ、8月に導入されたばかりの新造機、A321neo(登録番号VN-A674)による運航となった。ベトジェットでは、どのような旅が体験できるのかを見ていこう。

◆ダンサーが民族舞踊披露

 関空発初便、VJ939便が出発する2番搭乗口前では、初便就航セレモニーが執り行われた。ベトジェットのグェン・ドゥ・タム副社長が、コードシェアパートナーとなるJALの岡裕次関西空港支店長へ記念の盾を贈呈。20人ほど選ばれた乗客代表には、タム副社長らによりレイがプレゼントされた。

 機内へ入ると、2人の客室乗務員に笑顔で迎えられた。一人は日本人の客室乗務員で、広告などでよく目にするお馴染みの制服を着用。もう一人のベトナム人客室乗務員が身につけている制服は、これまでに一度も見たことがない長袖のものだ。責任者用の制服かなと思いながらも、ひとまず自席についた。

 シートに座ってみると、前の席が顔のすぐ前まで迫ってくるような感覚で、圧迫感はかなりのもの。数字の上でのシートピッチは日本のLCC各社と同等だが、ベトジェットのシートは厚みがあるタイプのため、前後の余裕は明らかに少ない。ベトジェットは過去に何度か利用しているが、いずれも2時間ほどのフライトで、今回のような5時間を超える路線では体験したことがなく、若干の不安がよぎる。

 離陸後、巡航高度に到達し、しばらくすると初便ならではの機内イベントが始まった。ベトナムの伝統衣装をまとったダンサーが、優雅な音楽に合わせて民族舞踊を披露する。その様子を収めようと、多くのカメラやスマートフォンがダンサーに向けられた。

 ベトジェットはこれまで、就航初便など特別なフライトでは、ビキニを身につけたダンサーが機内で踊るという催しを何度か行っているので、今回もと期待していた乗客はきっと多くいたはず。民族舞踊も個人的にはとても良かったのだが、やはり今回は定期便としての日本初就航という、一度しかない記念すべきフライトなので、ビキニフライトでパーっと盛り上がりたかったというのが正直なところだ。

 続いて機内食販売が始まった。メインとなるホットミールは9種類用意され、公式サイトで事前予約も受け付けている。あらかじめ予約をしておくと若干の割引価格になり、当日購入より早いタイミングで商品が提供されるので、食べたいものが決まっているなら事前に予約しておいたほうがよさそうだ。私は今回「ビーフ・ボローニャ・スパゲッティ」とジュースをオーダー。合計価格は日本円換算で700円ほどと機内食としては安く、味も悪くない。国際線と国内線でメニューは同じだが、価格に違いがあり、国内線は国際線の半額ほどで購入できる。

 機内サービスが落ち着いたころ、日本人客室乗務員のYuikoさんに少し話を聞いた。

 外国の航空会社では、たとえ日本へ乗り入れていても、日本語対応を一切行っていない会社も存在する。ベトジェットではどうなのかを聞くと、日本人乗務員が2人在籍しているほか、日本語を話すベトナム人乗務員も在籍しているので、日本路線では日本語が話せる乗務員が最低1人は乗務するという。言葉の心配は不要なので、安心して利用して欲しいとのことだった。

 制服についても聞いてみると、長袖は冬服の扱いだそうで、コートのような上着を夏服の上に重ねて着用する。冬服で機内サービスを行える期間が路線ごとに決まっていて、該当時期になると各自の判断で着用するという。

◆優先搭乗やラウンジが使えるSkyBoss

 最後に「SkyBoss」についてふれておこう。

 SkyBossとは、追加料金を支払うことで、専用チェックインカウンターとラウンジの利用、優先搭乗・降機、受託手荷物の無料枠30キロ分と優先返却、機内持込み手荷物の7キロ→10キロへの増量、機内食、前方の広いシートの指定、無料でのフライト変更などがセットになったパック料金と考えるとわかりやすい。

 機内前方のヘッドレストが赤くなったシートは、後方のシートより2インチ(約5センチ)シートピッチが広くなっていて、SkyBossでは無料で指定できる。より快適な旅を求めるならSkyBossの選択もオススメだ。なお、関空での指定ラウンジは飛鳥ラウンジ、ハノイではNIAビジネスラウンジの利用となる。

 ようやく日本への定期便乗り入れを果たしたベトジェット。初便ならではのイベントなどが行われたこともあり、6時間近いフライトは意外にも早く感じた。客室乗務員の皆さんはサービス精神旺盛で、乗客を楽しませようとする気持ちが、接客に表れていたように思う。

 現在は1路線が就航したばかりだが、12月14日からはホーチミン-関西線、2019年1月11日にはハノイ-成田線の就航が決定している。2019年の春にはホーチミン-羽田線の開設も予定されており、日本からますます利用しやすくなりそうだ。片道の総額が1万円を切るセールも時々行われるので、ぜひゲットしてベトナムの旅を楽しんではいかがだろうか。

Masahiro SATO

最終更新:2018/11/18(日) 21:09
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