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【ジャパンC】スワーヴリチャードの「逆襲シナリオ」を検証

11/21(水) 21:35配信

東スポWeb

【ジャパンカップ(日曜=25日、東京芝2400メートル)スワーヴリチャード密着隊】牝馬3冠アーモンドアイが現役最強を証明する一戦となるのか――。これが第38回ジャパンカップの最大の焦点なのは間違いないが、競馬ファンの誰もが気になっていることがもうひとつ。スワーヴリチャードの天皇賞・秋1番人気惨敗からの巻き返しがあるか、ないかだ。春の大阪杯で頂点に立ってから、スワーヴリチャードの一挙手一投足を漏らさずチェックし続けた密着隊の結論は、現役最強はアーモンドアイにあらずだ。

 1番人気に支持された天皇賞・秋の10着大敗は、出遅れた直後に他馬と接触し、最後方からの競馬を余儀なくされた、明らかに不完全燃焼の競馬――。

 ここまではレース直後からスワーヴリチャードの敗因として何度もアナウンスされているものだが…。実は道中にも有形無形のプレッシャーがあった。担当の久保淳助手はこう振り返る。

「(マカヒキ騎乗の武)ユタカさんにずっとマークされていた。(一気のマクリで制した)大阪杯の競馬をすごく評価してくれていたみたいだったから…」

 改めてパトロールビデオを見直すと、マカヒキがスワーヴリチャードの外にぴたりとつけて、簡単には外に出させない形でレースを進めていたことがハッキリと分かる。

 致命的な出遅れに加え、道中は天才騎手からのマンマーク…。ダブルパンチを受けた前走は不完全燃焼どころか、度外視できる一戦として扱えばいいだけのことなのだ。

「走り切っていないのでレース後もケロッとしていた。もちろん、気持ちの面も大丈夫。へこたれていたら、カイバを食べなくなって体がしぼむものだけど、まったくそうはなってないからね。むしろトモに丸みが出て、いい体つきになった」

 久保淳助手は前走のダメージどころか、使っての上昇ぶりを力説する。

 加えて3冠牝馬アーモンドアイが一身に注目を集める状況なら、他馬からのマーク、プレッシャーも分散される。そう、「逆襲のシナリオ」は着々と完成に近づきつつあるのだ。

 さらにはある数字についても解説してくれた。前走の天皇賞・秋が「530→510キロ」、春の安田記念(3着)が「526→506キロ」。この数字の推移が何かといえば「当週木曜計量→レース当日の馬体重」。もともと輸送で10キロ程度は変動する馬なのだが、ここ2戦で減らしたのはその倍。余分にマイナス10キロ減っていることになる。

「同じように20キロ近く減ったのは、ここ2戦と昨年のダービー(2着)の時だけ。それでも走っているから、極端に心配する必要はないのかもしれないけど…」と久保淳助手は前置きしつつも、「暑さの影響があったのかもしれない。同じ東京でも昨年のアルゼンチン共和国杯(1着)や共同通信杯(1着)のときは、そこまでは減らなかったからね」。

 確かにダービー、安田記念はすでに初夏、秋の天皇賞当時もまた「かなり暑かった」。逆に大きく体が減らなかったレースはすべて涼しい時期。安田記念を振り返ったミルコ・デムーロが「少し夏バテしていた」と話していたことからも、暑さが歯車を微妙に狂わせた可能性は十分にあり得る。

 幸い11月も半ばに入って、栗東の気温はグッと下がってきた。スワーヴリチャードにとっては、これからが本領発揮の季節と言えるだろう。

 右回りの大阪杯で初のビッグタイトルを手にしているとはいえ、不安要素を除きさえすれば、ベストパフォーマンスを引き出せるのは、やはり左回りの広いコース。舞台、季節、状態ともにガッチリかみ合った時のスワーヴリチャードの走りは「現役最強」を雄弁に物語るものに違いない。

最終更新:11/21(水) 21:35
東スポWeb

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