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森保Jの最弱キルギス戦圧勝に何の意義があったのか?

11/21(水) 5:00配信

THE PAGE

 ゴールを決めたはずなのに、なぜか歯切れが悪かった。年内最後の国際親善試合を4-0の快勝で飾った直後の、豊田スタジアム内の取材エリア。ベンチへ下がるまでの72分間で手にした収穫を問われたMF原口元気(ハノーファー96)は、ちょっとした沈黙を挟みながら言葉を絞り出した。

「まあ……難しいですけどね。相手が相手……難しいですね」

 キルギス代表と対峙した20日のキリンチャレンジカップ2018。開始2分に飛び出した代表デビューのDF山中亮輔(横浜F・マリノス)のゴールでリードして迎えた前半19分には、原口の果敢なドリブル突破からファウルを獲得。ペナルティーエリアの左角のあたりから自ら直接フリーキックを蹴り、ゴールネットを揺らした。

 6月のワールドカップ・ロシア大会の決勝トーナメント1回戦、対ベルギー代表以来となるA代表通算8ゴール目は、日本代表にとっても特別な意味をもつ一発だった。

 直接フリーキックから生まれたゴールは、ザックジャパン時代の2013年9月6日に行われたグアテマラ代表との国際親善試合で、MF遠藤保仁(ガンバ大阪)が決めた一撃にまでさかのぼらなければ見つからない。しかし、約5年2ヵ月にも及んだ空白の期間を埋めても、原口は自虐的な言葉で周囲を笑わせた。

「いやぁ、(直接フリーキックからのゴールには)カウントしないでほしいですね。思い通りに蹴れたわけじゃないし、決めたと言っていいのかどうかもわからないので」

 確かにコースは甘かった。しかし、目の前でバウンドしたボールの処理をキルギス代表のGKバベル・マティアシュが誤り、ファンブルした末にゴール内にそらすミスを犯してしまう。195cm、88kgと恵まれたサイズを誇るキルギスの守護神は、実は所属クラブなしの状態で来日していた。

 後半開始とともに投入されたMFアフリディン・イスライロフも所属クラブなし。ピッチには立たなかったものの、無所属の選手がベンチにもう一人いた。公式記録上におけるシュートはわずか1本。前半終了間際に放ったそれは、ゴールの枠をとらえることはできなかった。

 最新のFIFAランキングを見れば日本の50位に対して、初めて顔を合わせるキルギスは90位。数字以上に実力が乖離していた中央アジアの小国と、あえて年内最後の相手としてマッチメークした背景には、来年1月にUAE(アラブ首長国連邦)で開催されるアジアカップ対策がある。

「キルギスはアジアでの戦いを想定した試合ができるかな、と思っています」

 11月シリーズに臨む代表メンバーを発表した今月7日に、森保一監督はキルギス戦の狙いをこう説明していた。

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最終更新:11/21(水) 19:32
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