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「眠らぬ国」支える留学生 深夜の牛丼屋にベトナム人、休憩時は漢字勉強…バイト先巡り見えたニッポンの今

11/21(水) 14:00配信

withnews

【#となりの外国人】
 24時間営業のコンビニや牛丼屋。実は、留学生に人気のアルバイト先なんです。そういえば最近、アジア系の店員が増えている気がしませんか?一体、どんな理由で働いているのでしょう?直接聞きたくて、深夜の東京を記者が歩いてみると、「眠らぬ国・ニッポン」の今が見えてきました。(朝日新聞社会部記者・高野遼)

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午前3時に牛丼運ぶベトナム人女子

 終電も終わり、人影がまばらになった、ある日の午前3時。暗闇に包まれる東京都心の街中に繰り出してみました。

 深夜のオフィス街。24時間営業の店から放たれる光が目立ちます。

 まず入ったのは、大手牛丼チェーン店。店の奥から、制服姿の小柄な女性店員が「いらっしゃいませ」と出てきました。

 「お待たせいたしました」。ほどなく牛丼を運んできてくれた彼女はランさん(23)。都内の日本語学校に通うベトナム人学生です。

 「日本には4月に来たばかりです。週に3回、ここでアルバイトをしています」。カウンター越しに話しかけると、少し恥ずかしそうに日本語で答えてくれました。

 「ハノイの近くの田舎からきました」というランさん。「日本に来るとチャンスが増えます。お給料も高いですから」。夢は通訳になることだそうです。

 日本へ留学することは両親に反対されたといいます。「日本は本当に遠いところですから。でも5カ月かけて説得しました」。現地の日本語学校で半年間、ひらがななどを学んで来日しました。

 念願の日本での生活。日本語学校に通いながら、深夜のアルバイトをこなします。客足が途絶えると、キッチンの手前にある台に向かい、冊子に鉛筆で書き込み始めたランさん。

「これ、宿題です。漢字はやっぱり難しい」。練習帳には、ベトナム語でびっしりと言葉の意味が書き込まれていました。

深夜勤務者、日本人はゼロだった

 多くの留学生にとって、アルバイトは貴重な収入源。ランさんも半年分の授業料だけは親に用意してもらい、残りはすべて自分でまかないます。

 留学生は、日本の法律で週28時間までのアルバイトが認められています。上限まで働いて、収入は月12万円ほど。ここから学費や家賃、生活費を支払えばほとんどお金は残りません。

 牛丼屋の時給は1200円。夜10時以降になれば、1500円。少しでも高い時給がもらいたい。深夜帯に留学生が多いのは、そんな理由があるからです。

 この日、ランさんの勤務は午後11時から翌朝5時まで。もう1人のアルバイトも、ベトナム人の男子大学生。日本人のスタッフはゼロでした。

 やがて店内に1人の若者がやってきました。コールセンターで夜勤をしているというモンゴル人の男性(27)。休憩中に腹ごしらえに来たそうです。

 「お水、もらえますか」
 「少々お待ち下さい」

 外国人同士が日本語でやりとりをする……。こんな光景は、もはや珍しくない時代になってきています。

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最終更新:11/21(水) 19:40
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