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<イラク>日本のNGOモスル郊外に小学校建設を計画 資材高騰で資金カンパを呼びかけ

11/22(木) 10:36配信

アジアプレス・ネットワーク

◆「学校に行って、読み書きできるようになりたい」

過激派組織「イスラム国」(IS)がイラク北部モスルから敗走し1年4か月。市内では復興が進むなか、周辺地域は取り残された状態だ。モスル郊外ハムダニア郡の村では、IS掃討作戦で小学校も損壊した。避難住民は戻り始めたが、学校は修復されないままで、子供たちは通学できない状況が続いてきた。日本のNGO、IVYは支援活動の一環で小学校建設計画を進めている。(玉本英子/アジアプレス)

◆ISは村を去ったが、建物の多くは破壊のまま

ISが村を襲撃したのは4年前の8月。300世帯の住民は少数宗教シャバクの人びとで、ISによる殺害を恐れ、ほとんどが安全なクルド自治区のキャンプに避難した。

村にあったIS拠点は空爆や戦闘で破壊、小学校も爆撃で大きく損傷した。昨年4月、ISは敗走し、避難住民は帰還を始めた。だが学校の修復は遅れ、子供たちは学校に行けない状態が続いていた。

小学生スハイラさん(10)は、今年4月、避難先のキャンプから家族とともに帰還した。避難キャンプでは学校へ行けなかったため、今も小学校2年生だ。
「村に戻ったら学校がなくなっていた。学校に行きたい。読み書きできるようになりたい」と言う。

母親のナヒダさん(42)は、となり村にある小学校までは遠くて娘を通学させるのは不安、と話した。

日本のNGO、IVY(本部:山形県)は今年5月、ハムダニア郡から申し出を受け、村の小学校建設に乗り出した。計画では国際人道支援組織のジャパンプラットフォームを通じた政府資金と、IVYが拠出する資金で事業を進めてきたが、資金不足に陥っている。資材の一部が急騰したため、工事資金が当初の予定を上回ってしまったためだ。

IVYアルビル事務所の武田めぐみさんは、2年半にわたり現地でイラク北部地域の避難民を中心に支援活動を続けてきた。「去年、ISが去り、帰還する住民も増えた。しかし村落地域まで支援が回らない状況。教育は過激主義を防ぐ一番の方法。そのためには小学校再建が重要」と話す。

武田さんらIVYは今夏、避難生活で学校へ行けなかった村の子どもたちのために、一軒家を借り、3か月間補習校を開講した。小学生の年齢にあたる村の子どもたち250人が学力を取り戻すため、毎日通ったという。

「学校を再建し、村の子どもたちが再び学校に通い、勉強できるようにしたい」と武田さんは訴える。IVYでは学校再建のための支援も募っている

■IVYのホームページ:http://ivyivy.org/act/syria/4801-2/

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