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「ネットに詳しい人」が騙される ある日殺人犯にされた芸人が語るnetgeekとデマ

11/22(木) 12:32配信

BuzzFeed Japan

事実に基づかない記事で人を炎上させてきたニュースサイト「netgeek」。名誉毀損で訴える集団訴訟の動きも広がる。BuzzFeed Newsはデマによって追い詰められた経験のあるお笑い芸人のスマイリーキクチさんに話を聞いた。【BuzzFeed Japan / 古田大輔】

「あいつを憎もうという感情の拡散」

「記事を書いた人は、炎上によって、書かれた人の人生が狂うことがわかっているでしょうか。一人の人生だけじゃない。その人には家族も友人もいる。一つの記事で何十人もの人生が狂う。そのことを知ってほしい」

お笑い芸人として、テレビや舞台で人気だったキクチさん。ある日、全く関係のない殺人事件の犯人だとネットに書き込まれた。

その情報を信じた人や、面白がった人が書き込みを広げ、デマは拡散した。所属する太田プロにまで中傷はおよび、芸能活動や日常生活まで脅かされた。

netgeekをめぐっては、事実と異なる記事が拡散し、誹謗中傷を受けるなど被害を訴える人たちが集団訴訟を検討している。一方で、サイト運営者の実名や住所がネットに掲載された。

キクチさんは自分の経験も重ねながら、こう話す。

「拡散するのは言葉じゃない、感情です。喜びや悲しみ、特に怒りの拡散率がすごい。あいつを憎もう、差別しようという感情の拡散です」

「デマの量もスピードも圧倒的に」

「今はネットの情報で物事を判断することが普通です。誰かの評価も、アマゾンでの買い物も。根も葉も無い噂でも、拡散したら真実に化ける。情報を受け取った人は、発信者が誰かを調べないままに、悪い噂を書かれた人の方を憎む」

「スマートフォンが増え、誰でも簡単に情報を発信できる。1億総ジャーナリスト状態で、自分で調べたわけでもないことを書き込む。僕に関するデマが拡散した頃と比べて、デマの量もスピードも圧倒的になりました」

「情報の発信源は昔のようにネット掲示板じゃなくて、今回のようにニュースサイトを名乗っていることもある。どれを信じたらいいのか、わからない人にはわからない。鵜呑みにしてしまう人もいます」

「事実と異なることを書いて、人を炎上させて、お金を稼ぐ。『デマの産業化』ですね。直接殴ったわけでもない。大したことないと思っているかもしれない。でも、書かれた人たちの人生を狂わせている。情報を拡散する人たちもです」

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最終更新:11/22(木) 12:32
BuzzFeed Japan

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