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米・中・露「極超音速戦略兵器」と新たな世界秩序の模索

11/25(日) 7:01配信

FNN PRIME

よみがえる米「非核戦略ミサイル構想」

11月30日からアルゼンチンのブエノスアイレスで開かれる「G20=金融世界経済に関する首脳会合」の機会を使って、INF条約からの米国離脱など、世界の軍事秩序に直結する課題を念頭に、米露が首脳会談を開くと言われている。

【画像】米が再び極超音速ミサイル開発へ

そんな中、11月21日に米海軍協会(USNI)ニュースは「米海軍が、水上艦からでも潜水艦からでも発射可能な、全地球即時打撃兵器(PGS)を開発へ」と報じた。

しかも、「戦略システム・プログラム(SSP)」局内に担当部局を設置するというのである。これが正しければ、先行するロシアを追って、米国も「極超音速戦略兵器」の開発に、再び足を踏み入れることになるだろう。

極超音速とは、マッハ5.0以上の速度を意味する。“再び”というのは、アメリカはオバマ政権の時に開発をすすめようとしていたからだ。オバマ大統領(当時)は2009年に「究極の核廃絶」をプラハ演説で訴え、ノーベル平和賞も受賞したが、同時に、核ではない戦略兵器開発をすすめていた。

それは、「CPGS=全地球即時打撃通常兵器構想」というもので、核を使わずに、全世界のどこでも1時間以内に、極超音速の弾頭を標的にぶつける。

ミサイルのロケットブースター部分から切り離された弾頭は、大陸間弾道ミサイルの様な放物線軌道を描かず、小型の噴射装置を使って、向きや方向を調整しつつ、地球の外周に沿う形で、空気があるかないかのところを、マッハ20前後の速度で滑空して標的に近づき、ダイブして標的の上に体当たりする。

ラフな言い方をすれば「弾頭はその運動エネルギーで標的を破壊する」というものだった。オバマ政権は、戦略兵器を“非核化”するために、極超音速ミサイルを開発しようとしていた。

2011年には実際に、CPGS構想に沿う形で、極超音速飛翔体HTV-2の発射試験も行われ、極超音速滑空体がロケットから切り離されたことは確認されたものの、その後、極超音速滑空体が行方不明になり、試験は失敗と判定された。

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最終更新:11/25(日) 7:01
FNN PRIME

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