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子どものインフルエンザワクチン、受けた方がいいの?【後編】

2018/11/27(火) 7:01配信

BuzzFeed Japan

前回に引き続き、インフルエンザワクチンに関する話題です。

第2回目の今回は、卵アレルギーがある場合の考え方、過去行われていた集団接種の話題、鼻から使う生ワクチンなどのお話をしたいと思います。
【寄稿:堀向健太・小児科専門医 / BuzzFeed Japan Medical】

卵アレルギーのある場合にインフルエンザワクチンは接種できないのでしょうか?

我が国で接種される不活化インフルエンザワクチンは卵から作られており、ごく微量の卵たんぱく(1mLあたり数ng)が含まれています。そのため、卵アレルギーのあるお子さんは接種に注意が必要とされています。

では、「卵アレルギーがあるならインフルエンザワクチンは打てません」が正しいでしょうか?

ざっくりした数字をあげてみます。卵1個を55gとし、そのうち12%程度がたんぱく量になります。そして、卵1個のたんぱく量6.6gを単位で換算してみましょう。すると、6.6g=6600mg=6600000μg=6600000000ngが、卵1個に含まれるたんぱく量です。

WHOで規定しているインフルエンザワクチンは0.5mLあたり50ng~1000ng以下で 、我が国で使用されるワクチンに含まれる卵の量より多いと考えられます。

それにもかかわらず米国小児科学会は、2017~2018年シーズンから、重症卵アレルギーがあっても、全ての子どもに対して、きちんと推奨されている予防措置を行っておけばインフルエンザワクチンを接種できると、推奨を改訂しました。

もちろん、ワクチンが絶対に安全という意味ではありません。

例えばインフルエンザワクチンは140万本に1回のアナフィラキシー(極めて強いアレルギー)を起こし得ます 。そのため、万が一の対応ができるようにした上で、ワクチンは接種しなければなりません。

あくまで、「卵アレルギーがあっても、(アナフィラキシーをやはり起こす可能性のある)他のお子さんと同様に接種して良い」としているということです。

ただし、我が国の推奨が変更されていない以上、今回の記事で「卵アレルギーのあるお子さんに対するインフルエンザワクチンに関して接種して良い」と申し上げることはできません。

私が診療している患者さんでは、ごくわずかの卵加工品を食べることができていればインフルエンザワクチンを接種するようにしています。

余談ですが、以前バズフィードで「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」をご紹介しました。

その提言通りに対応されていれば、生後6ヶ月には卵を少なくとも微量で食べ始めていることになり、「卵アレルギーがあるから接種できない」というお子さんが減るのではと考えています。

今後の改訂も含め、期待したいと思っています。

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最終更新:2018/11/27(火) 7:01
BuzzFeed Japan

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