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小学校の算数の指導で使われる「さくらんぼ計算」 7+6=13は×になる?

11/27(火) 17:10配信

THE PAGE

ケタが上がる計算の理解を深める「さくらんぼ計算」

 ネット上で、小学校の算数における「さくらんぼ計算」の是非が論争になっています。近年、学校のテストの採点をめぐって問題になるケースが増えているのですが、背景には何があるのでしょうか。

 さくらんぼ計算というのは、近年、小学校の算数の指導現場で使われている手法で、ケタが上がる計算について、段階を踏ませることで理解度を上げようというものです。

 例えば「7+6」という式があった場合、7を「3+4」に分解し、7+6=3+4+6=3+10=13という手順で計算を行います。4と6を足すと10になるというのは多くの人がイメージできますから、これを使ってケタが上がることを理解させようという趣旨と考えられます。最初に10のまとまりを作って、残りを加算するという概念と考えればよいでしょう。

 このやり方を小学校で教わったものの、一部の児童が混乱しているという話がネットにアップされたことから、さくらんぼ計算の是非をめぐって論争となりました。加算については、数学の法則上、どの順番で計算しても結果は同じですから、さくらんぼ計算で理解が深まるならそれはそれでよいことでしょう。しかしネット上には、さくらんぼ計算の手順を踏まないとバツにされたという事例も報告されています。

 教師が教えたことをそのまま書かなければいけないというのは、ひとつの考え方ではありますが、問答無用でバツにしてしまうようでは少々問題があるかもしれません。

推奨した方法以外を排除すれば、視野を狭めるおそれも

 このところ似たような話を耳にするケースが増えています。昨年は、4×5=20について5×4=20と書いてバツになったという話や、4.1+3.9=8.0と書くと減点になったという話がネットで論争になったことがありました。

 高等数学を除けば、積算についても順序は関係ありませんが、教師が説明した流れに合っているのかが問われているというものでした。小数点以下の表記についても、有効数字の概念を習っていないということが、主な減点の理由のようです。

 あらゆることにあてはまりますが、理解度を上げるために有効なやり方を推奨するのは悪いことではありません。しかし、それ以外のやり方は排除するということでは、逆に視野を狭めてしまいます。本来であれば、バツや減点にするにしても、児童生徒の能力に合わせて教師が個別に説明すればよいのでしょうが、そのためには、教師にかなりのスキルが求められることになります。全員にフィットする教育を実現するのはなかなか難しいようです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:11/27(火) 17:10
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