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修復にねぎらいの言葉 秋篠宮さま、県文化財工房を視察

2018/11/28(水) 1:20配信

北國新聞社

 秋篠宮さまは27日、金沢市の石川県文化財保存修復工房を視察された。絵馬や文書など文化財を修復する様子を間近で見学し、作業に励む修復師にねぎらいの言葉を掛けた。七尾市一本杉通りの「花嫁のれん館」も訪れて旧加賀藩領で幕末から伝わる嫁入り道具「花嫁のれん」に見入り、平成最後とみられる石川訪問を終えて小松空港から帰京した。

 県文化財保存修復工房で、秋篠宮さまは中越一成県文化財保存修復協会代表の説明に耳を傾けた。荒川神社(野々市市二日市)に掲げられていた江戸時代の「賤ケ岳(しずがたけ)合戦図絵馬」の修復作業には、胸ポケットから取り出した眼鏡を掛け、のぞき込むように見学した。中越代表に「色が変わってしまった所はどうしますか」などと尋ね、修復工程に関心を示した。

 虫食いのある文書の修復では、殺虫処理について中越代表に「薫蒸(くんじょう)は二酸化炭素ですか」と専門的な質問も。案内後、中越代表は「薫蒸のことを聞く人は少なく、知識に驚いた。『大変なお仕事ですね』とお言葉をいただいたことが印象に残った」と笑顔を見せた。

 花嫁のれん館では鳥居貞利館長や不嶋豊和七尾市長らが出迎えた。2016年4月の開館以来、皇族が訪れるのは初めてとあって、市民約300人が詰めかけて拍手で歓迎、秋篠宮さまは笑顔で手を振り応えた。

 秋篠宮さまは明治から平成にかけての色鮮やかな「花嫁のれん」を見学し、合わせ水やのれんくぐりなど婚礼儀式の説明に何度もうなずきながら聞き入った。地域の婚礼文化を発信する施設は全国でも珍しく、秋篠宮さまは最後、「興味深い展示ですね」と職員に声を掛けた。

 秋篠宮さまは、七尾市和倉温泉で開催された水族館技術者研究会に出席するため26日に石川入りした。

 谷本正憲知事は県文化財保存修復工房前で記者団に2日間の滞在を振り返り、「研究会では出席者全員にお声掛けしておられ、気配りが素晴らしかった。今度は東京国立近代美術館工芸館が完成した際にご覧いただきたい」と述べた。

北國新聞社

最終更新:2018/11/28(水) 1:20
北國新聞社

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