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JAL、飲酒の副操縦士を懲戒解雇 禁錮10カ月、赤坂社長ら減給

11/30(金) 16:27配信

Aviation Wire

 日本航空(JAL/JL、9201)は11月30日、過剰飲酒により英国で身柄を拘束された副操縦士の実川克敏被告(42)に、禁錮10カ月の判決が言い渡されたことを受け、実川被告を懲戒解雇とする社内処分を下した。赤坂祐二社長は役員報酬を12月から3カ月間20%減額し、安全統括管理者で運航本部長の進俊則専務は同10%減額する。

 実川被告は、ロンドンを現地時間10月28日午後7時発の羽田行きJL44便(ボーイング777-300ER型機)に、機長2人とともに3人で乗務予定だった。しかし、飛行機へ向かう送迎バスの運転手がアルコール臭を感じたため、現地警察が検査。英国で定められた値の約10倍となるアルコール量0.93mg/lが呼気検査で検出され、血中濃度検査でも規定値の9.5倍にあたる1890mg/lのアルコールが検出されたことから身柄を拘束された。ロンドン西部の裁判所で11月29日に開かれた裁判で、禁錮10カ月の判決が言い渡された。

 JALによると、社内手続きが進み次第、実川被告を懲戒解雇するという。赤坂社長と進専務は、11月分の報酬もすでに同率で自主返納しており、減額は今回社外取締役を委員長とする懲戒委員会が下したものと合わせると4カ月分になる。また、同乗予定だった機長2人についても、社内規則に基づく処分を下した。

 JALは11月16日に、監督する国土交通省航空局(JCAB)へ、社内調査の結果と再発防止策をまとめた報告書を提出。再発防止策として、国内空港へは配備が完了したものの、海外空港への配備が遅れていた、不正が行えない新型アルコール検知器の配備を終えた。また、全社員を対象にアルコールに関する研修を始めた。JAL本体のパイロットについては、暫定措置として乗務開始24時間前以降の飲酒を禁止した。

 ところが、28日にグループ会社の日本エアコミューター(JAC/JC)で、飲酒により機長交代が生じ、乗務する便や同じ機材を使う便が遅れた。このため、再発防止策ではJAL本体のパイロットのみを対象としていた乗務開始24時間前以降の飲酒禁止を、グループ全体に広げた。JALによると、防止策を提出した段階では、グループ会社では乗務パターンによりパイロットが一切飲酒できなくなることから、各社の状況に合わせて対応していたという。しかし、JACの件を受け、グループ全体で統一した。

 JALでは、「ご迷惑とご心配をおかけしましたことを、重ねて深くお詫び申し上げます。このような事例を二度と起こさないよう、JAL グループ全体で全力かつ徹底的に再発防止に努めてまいります」との声明を発表した。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:11/30(金) 16:27
Aviation Wire

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