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なぜ政治家が差別発言をしてはいけないのか? 「障害は皮膚の内側ではなく、外側にある」 熊谷晋一郎さん講演詳報(1)

12/1(土) 11:11配信

BuzzFeed Japan

自民党の杉田水脈衆議院議員の「生産性はない」寄稿を受け、10月24日、社会的マイノリティと呼ばれる人々が分野を超えて集った院内対話集会「政治から差別発言をなくすために私たちがすべきことは?」。

基調講演では、東京大学先端科学技術研究センター当事者研究分野准教授の熊谷晋一郎さんが「政治から差別発言をなくすために私たちがすべきことは?」というテーマで話しました。

今回、ターゲットとなったLGBTだけでなく、身体障害者、薬物依存症者、知的障害者、発達障害者、精神障害者、がん患者らなど、様々な社会的マイノリティが、政治家の差別的な発言に憤り、立ち上がりました。それが様々な偏見を広げ、強める効果に危機感を抱いているからです。

そのからくりを読み解き、それに抗う手段を提案する講演内容を詳報します。
【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子】

健常者に近づけることが「良いこと」だった子供時代

今日、私は杉田議員の話はしません。政治から差別発言をなくすために私たちがすべきことについて話そうと思います。

本日の問いは、なぜ政治家が、政治の場で差別発言をしてはいけないのか。言い換えると、なぜ政治は差別という問題を、本気で考えなければならないのか、です。

最初に自己紹介をします。

これは私が3歳頃の写真です。何をしているかというと、リハビリをしている写真です。

私は脳性麻痺という生まれつきの身体障害を持って生まれました。

1970年代に生まれたのですが、当時は脳性麻痺の子供が生まれたら、少しでも健常者に近づけさせることが良いことであると思われていた時代でした。

私の後ろに写っているのが母親です。非常に象徴的な写真なので世界中で使っています。

1日6時間ぐらいリハビリをしていたでしょうか。全身いつもあざだらけで、私は泣き叫んでいました。痛かったんですね、リハビリは。

リハビリ中にけがも2回しました。普通、けがをしたらリハビリをするのに、リハビリをしてけがをするという状況です。当時は健常者になるのがいいことで、健常者に近づくためならけがの一つや二つ構わないと考えられてしまう時代だったわけです。

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最終更新:12/3(月) 10:26
BuzzFeed Japan

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