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遺族が実態を公表…子供を「SNSイジメ」から救う親の対応

12/2(日) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 東京都八王子市で中2の女子生徒が自殺を図って、半月後に亡くなったのは今年9月。それから3カ月、両親は部活動の中でSNSイジメが起こっていたことを公表。家族旅行で部活を休んだことをキッカケにイジメが始まり、不登校となって転校してもなお、SNS上でのイジメが続いていたというのだ。では、わが子がSNSイジメに巻き込まれたら、どうやって救えばいいか――。

 2017年度の内閣府調査によると、中学生のスマホ所有率は58.1%。高校生はさらに高く、ほぼ全員の95.9%に上っている。中高生のスマホ普及率が高いだけに、自殺に追い込まれた八王子の中学生のようなケースは決して人ごとではないだろう。しかも、SNSイジメは、外からは分かりにくいから悪辣だ。

 都内の高1の女子生徒が中学時代のエピソードを話してくれた。

「部活仲間とのLINEグループがあったんだけど、それとは別に私だけ外されたグループができてたみたいで、休日に私以外のみんなで遊びに行ってたことが数回ありました。友達のインスタグラムに写真が上がるから、分かるんです。直接何か言われたわけじゃないから、イジメとまではいかないと思ったけれど、かなり落ち込みました」

 直接的な言葉や行動がなくとも、このようにSNSで仲間外れにされて傷つく子どもたちは少なくないだろう。

 全国webカウンセリング協議会の安川雅史氏が言う。

「ある生徒だけが仲間外れにされたLINEグループが立ち上がるということは、よくあります。グループ内では、仲間外れにされた子の体育のときの着替えや、授業中のあくびなどを撮って、みんなで回して笑ったりする。仲間外れにされた子どもはSNS上とはいえ、裏グループができると、学校に居場所を失うばかりか、転校しても転校先の子たちにそうした画像が流れたりして、またイジメが受け継がれることもあるのです。ツイッター上に“公開処刑”として、そうした画像が流れることもあり、見過ごせないケースもあります」

 ネット上でSNSイジメが起こっている以上、学校を休んで家にいても、転校をしても、逃げ場はない。親はどう対応すればいいのか。

「普段から、『SNSは嫌なこともある』ということを子どもに話しておいて、『何かあったら、すぐ相談してね』と繰り返し話しておくことがまず重要です。スマホから離れて、親と一緒に話す時間に安らぎを得られるようにすること。そのためには、親もスマホ依存になっていないか見直すべきでしょう」

 子どもにだけルールを強いるのではなく、食事中など一緒にいるときにはスマホを見ないといった親子共通のルールを作っておくといいという。

「たとえば、充電器はリビングに置いたり、スマホを使うのはリビングだけなどのルールを決めたりすれば、布団の中で寝る寸前までSNSに振り回されるということはなくなります」

 親が、自分のSNSの使い方を見直すことも重要だそうだ。

「ツイッター上で他人を攻撃したり、親同士のLINEで周りの親や先生の悪口を言い合っていたり。そういう親は意外といて、子どもはそんな親の行動をよく気づくのです。それがSNSイジメを助長する可能性もあるということは知っておいた方がいいでしょう」

 では、もしわが子がイジメられていることに気づいたら?

「画像などの証拠を揃えて、学校にすぐ相談すること。学校が対応しなければ、警察に被害届を出すべきでしょう。すぐに対応しないと、イジメは続き、子どもが命を落とす恐れもあるのです」

 嫌な世の中だが、それが現実。親も対応を誤ってはいけない。

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