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墓地に捨てられ、人を恐れた犬 譲渡早々、散歩中に逃走

12/2(日) 10:03配信

sippo

 塀に囲まれた墓地に1匹の犬が捨てられていた。人でも塀を乗り越えなければ入れない場所だ。犬は運良く保護団体に救出され、譲渡された。だが、狭い場所に閉じ込められていた犬は、すぐに新しい家になじむことはなく、“事件”を起こした。

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塀の中から鳴き声

 5日ほど前から、どこからか犬の鳴き声がした。その声は日に日に弱くなっていく。大阪府堺市に住むAさんは気になって、鳴き声がする近所の墓地へ探しに入った。すると、墓地の奥の方に、高さ1メートルほどのコンクリート塀で囲まれた墓があった。背の高い雑草が生い茂り、中に1匹のセッター犬がいたという。

 セッター犬は運動能力の高い狩猟犬で、人懐っこく家庭犬としても人気がある。だが、墓の塀は施錠されており、犬はもちろん、人も乗り越えなければ出入りできない。犬が出られないことを知った上で、投げ捨てられたのだろう。

 怯えていたため、Aさん夫妻はとりあえず水とフードを与え、いったん引き上げた。夜になってから、保護団体「レイライン」の人たちと一緒に再び救出に向かった時、セッター犬は小刻みに震えていたという。

 セッター犬は一時預かりボランティアをしているAさん宅で保護された。すぐに獣医に診察してもらったところ、足に膨らみがあった。当初腫瘍かと思われた膨らみは、骨折した足に筋肉が巻き付いたものだと分かった。しかし、すでに時間が経過しており、治療できる状態ではなかった。推定3~5歳のメス。マイクロチップも入っておらず、届け出もなかったため、譲渡先を探すことになった。

新しい家に迎えられて

 大阪在住の大城さんは、かつて2匹のフラットコーテッド・レトリバーを飼っていた。もう一度犬を飼いたいと思い、保護団体レイラインの譲渡会にも数回行ってみたという。

 大城さんは、大型犬の子犬を飼いたいと思っていたが、介護が必要になった時のことを考えると手に負えない。あれこれ考えているうちに、保護されたばかりのセッター犬の話が舞い込んできた。先代の犬に似ていたこともあり、家族で話し合って引き取ることを決めた。

 4月19日、レスキューされてから1週間後、大城さんはセッター犬を自宅に迎え、「キキ」と名付けた。だが、家にやって来たキキは、ずっとソファの隅にうずくまり動かなかった。どんなふうに接したらいいのか分からず、とまどいと不安を感じたという。

 「早く人間のことを怖がらないようにしてあげたい、ちゃんと飼ってあげたい、そういう思いでいっぱいになりました」

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最終更新:12/2(日) 10:12
sippo

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