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男子4強時代!服部、福岡国際で「残り7キロ」克服初V/マラソン

12/3(月) 7:00配信

サンケイスポーツ

 福岡国際マラソン(2日、福岡市・平和台陸上競技場発着)来年9月の東京五輪代表選考会「グランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権が懸かった大会の一つ。東洋大時代に箱根路を沸かせた服部勇馬(25)=トヨタ自動車=が、日本歴代8位の2時間7分27秒で初優勝した。日本勢の戴冠は2004年大会の尾方剛(中国電力)以来14年ぶりで、日本陸連が定めた基準を満たしてMGC切符を得た。前日本記録保持者の設楽悠太(26)=ホンダ=は、2時間10分25秒で日本勢2番目の4位だった。

 心は揺れていた。仕掛けるか否か。35キロ地点。終盤を課題とする服部がアフリカ勢2選手を従えてトップを走る。前を譲ろうと手招きしてもペースを上げない相手を前に意を決した。40キロまでの5キロは驚異の14分40秒で駆け抜け、勝負あり。発着点のトラックに入ってサングラスを外し、ようやく見せたまなざしは涼しかった。

 「残り7キロを走れれば、おのずとタイムが出ると思っていました」

 季節外れの暑さで気温20度を超えた消耗戦。先頭集団は25キロで9人に絞られた。発汗量の多い服部は、7種のビタミンを配合した「グリコ」の栄養ドリンクなど2種類の飲料を摂取して対策。小気味良くペースを刻み、かつて福岡路を沸かせた瀬古利彦や中山竹通らと同様に日本勢での優勝を成し遂げた。自己記録を2分19秒も縮めた。

 4度目のマラソン。終盤に失速してきた課題を克服しようと徹底して距離走を積んだ。従来は準備期間の3カ月で2、3度だった40キロ走を7度に増やし、45キロも走破。転機は7月に米コロラド州ボルダーで敢行した合宿だった。日本陸連による強化の一環で、日本歴代5位の実力を持つ井上大仁(ひろと、25)=MHPS=らと走り込んだ。「練習が足りないと分かった」。昨夏に右かかとの疲労骨折を負い、約3カ月まともに走り込めなかった鬱憤を晴らすように、練習に明け暮れた。

 東洋大の3、4年時は箱根駅伝の2区で連続区間賞。25歳のホープは同大の2学年先輩で前日本記録保持者の設楽悠にも勝った。「突出したスピードも(設楽)悠太さんみたいな積極性もない。一歩一歩やるしかない」。謙虚なランナーが成長著しい日本マラソン界の主役に名乗り出た。

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