ここから本文です

浜岡原発、進む廃炉 廃棄物処分場の確保難航か

12/3(月) 23:41配信

産経新聞

 商業用軽水炉として平成21年に国内初の廃炉作業が始まった中部電力浜岡原発(静岡県)1、2号機の作業状況が3日、一部メディアに公開され、“本丸”の原子炉解体に向けて来年1月にも炉内除染に着手することが明らかにされた。作業は順調に進む一方、廃炉で生じる放射性廃棄物の行き先は決まっておらず、処分場の確保は廃炉原発の全国的な共通課題となっている。(福田涼太郎)

 「(原子炉の)本体周りは放射能が高いので解体は後回しになります」

 すでに核燃料が取り出された原子炉建屋内。通常の作業服姿の担当者は、工程の手順について説明した。

 廃炉は4段階の工程に分けられ、施設内の汚染度調査など準備期間となる第1段階が終わり、現在は原子炉の周辺設備を解体する第2段階に入っている。作業時の周辺設備や機器への二次汚染を防ぐため、汚染がない、または少ないものから解体しているという。

 1号機原子炉建屋では、もともとあった機器が撤去されたスペースに、原子炉を解体する第3段階(35年度開始予定)に備え、除染用の設備が置かれていた。汚染度の高い原子炉の解体を前に、薬液による化学除染を行うためのものだ。

 2号機のタービン建屋に入ると、巨大な特殊のこぎりで円筒状の発電機が切断されており、約95センチ四方の大きさに刻まれた金属片が作業の進展を思わせる。

 ただ今後、工程が進むと埋設処理が必要な低レベル放射性廃棄物の発生は本格化。その総量は約2万トンに上ると推測され、当面は建屋内に保管する方針だ。

 理由は処分場が決まっていないためで、現状では中部電のみならず、廃炉が決まった原発を持つ電力会社のほぼ全てが処分場を決められていない。

 東京電力福島第1原発事故を受けて策定された厳しい新規制基準は、再稼働に向けた安全対策費を押し上げ、採算性の低い原発は相次いで廃炉に追い込まれている。全国で廃炉になる商業用原発は検討中の4基を含めて11カ所23基に上る。

 電力会社関係者は「(原発の立地場所を含めた選定先の)地元の理解を得るのが難しい」と説明。「廃炉時代」を迎えた現在、喫緊の課題となっている。

最終更新:12/4(火) 9:23
産経新聞

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ