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任天堂「著作物のガイドライン」が持つ、グレーゾーンに花咲く2次創作の可能性

12/3(月) 12:05配信

BuzzFeed Japan

任天堂が著作物の利用に関する新しいガイドラインを発表し、話題になっている。営利目的でない限り、ユーザーがゲーム著作物を利用したキャプチャー・スクリーンショットを動画や静止画の共有サイトに投稿しても、任天堂は著作権を主張しない、とするものだ。また、YouTube、Twitter、Twitch、ニコニコ動画などの一部のプラットフォームに限っては、収益化も許諾される場合もある。Creative Commons Japan理事も務める水野祐弁護士は、このガイドラインの発表に関して「山が動いた」と語る。どういう意味か、詳しく話を聞いた。【BuzzFeed Japan / 嘉島唯】

正式には許可されていなかった世界に光があたった

フランスやアメリカなど欧米諸国では、パロディを許容する規定や、公正と認められる範囲の利用を認める「フェアユース」などの規定があり、ファンアートなど二次創作に関して、法的にも比較的寛容だ。

日本ではそういった規定はないが、著作権侵害(のうち刑事罰の大部分)は親告罪であるため、著作権者などの権利者が告訴しない限り、刑事責任に問われ処罰されることはなかった。

つまり、処罰されていなくても、日本ではゲーム実況やファンアートといった2次創作は、著作権上ではグレーな領域。正式には許可されていない、暗黙の了解の域が広がっていた。

しかし、任天堂の宣言は知的財産を保有する側から、ガイドラインの範囲内であればユーザーの創造性に任せる旨が銘記されている。

任天堂はこのガイドライン発表の経緯について「基本戦略として、任天堂IP(知的財産)における、ユーザー拡大を目指している」とし、「リアルタイム配信の普及など、昨今のネットワーク状況の変化に沿い、新しくガイドラインを刷新することになった」と語った。

任天堂ガイドラインが新しい、2つのポイント

水野氏は「シンプルで平易なガイドライン形式で、わかりやすく、柔軟性もあり、ユーザーフレンドリー」だと高く評価し、2つの点で新しいと説明する。

「1つ目には、任天堂という強力なコンテンツホルダーが、ファンやユーザーによるゲーム実況やゲーム紹介動画などの存在を認め、そのコミュニティをエンハンスする方策を採用した点」

「2つ目には、非営利目的に限定されていますが、一方で『別途指定するシステム』によるときは、投稿を収益化することができるとして、ファンやユーザーが一定の範囲内で収益化する道も認めている点(このシステムに指定されているためには任天堂との一定のライセンス契約が必要になるものと考えられます)」

水野氏は、上記2点を「今回の任天堂の宣言により、『個人ユーザーによる非営利目的での利用』レイヤーのうえに、『(YouTuber等のマネジメントを行う)マルチチャンネルネットワークとしての営利利用目的での利用』レイヤーという棲み分けができることになります」とまとめる。

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最終更新:12/3(月) 12:05
BuzzFeed Japan

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