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平成最後の流行語に「#MeToo」 平成最初は「セクハラ」

12/3(月) 19:43配信

BuzzFeed Japan

今年話題になった言葉を選ぶ「ユーキャン新語・流行語大賞」が12月3日、発表された。“平成最後”の流行語大賞となった今回、トップテンの一つに、セクハラや性暴力被害に対して当事者が声をあげ、連帯する運動「#MeToo」が選ばれた。

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奇しくも今から29年前、1989年に贈られた“平成最初”の流行語大賞で、新語部門・金賞に選ばれた言葉は「セクシャル・ハラスメント」だった。【BuzzFeed Japan / 伊吹早織】

「セクハラ」が流行語になった年

それまで、日本で広く知られていなかった「セクハラ」という言葉が、流行語になるほど注目を集めた理由は、大きく二つある。

1989年9月に判決が出た「西船橋駅転落事件」と、同年8月に提起され、日本で初めてセクハラ被害をめぐって争った民事裁判「福岡セクハラ訴訟」だ。

西船橋駅転落事件とは、総武線西船橋駅のホームで、酔ってしつこく絡んできた男性の体を女性が押し返した結果、男性が線路に転落し死亡した事件。

判決では、死亡した男性には「抜き難い“女性軽視“の発想」があることが指摘され、正当防衛だったという女性側の主張が認められた。

福岡セクハラ訴訟の弁護人を務めた角田由紀子弁護士は著書「性と法律」で、「この言葉(セクハラ)によって、この(西船橋駅転落)事件の本質ーー男性が女性を性的に侮辱し、身体的・精神的な暴力を振るうことは許されないということーーが鮮明になった」と記している。

一方、福岡セクハラ訴訟は、福岡の出版社に勤めていた女性が、男性編集長から「男遊びが激しい」「取引先と不倫している」などと私生活に関する悪評を流され、のちに解雇された事件だ。

セクハラをどう法的に裁くかという前例がない中、弁護団は、性的な悪評を流すことも人格権を侵害する不法行為だと主張し、勝訴した。セクハラという言葉は、多くの人にとって無視できないものになったとも言える。

角田弁護士はBuzzFeed Newsの取材に、裁判が注目を浴びた当時を振り返り、こう語っている。

「今でも覚えているのですが、夜のニュース番組で裁判について報じられた時に、取材班が新橋あたりに出て行って『この裁判どう思います?』と街の声をとっていたことです」

「すると、サラリーマンが『そんな、会社で女の子のお尻も触れないなんて、人間関係がぎくしゃくしてどうしてくれるんだ』って真面目な顔で言うのよ」

「当時は普通の人がそう思っていたし、両論併記の一部としてテレビで報じてもいい内容だと考えられていたってことよね。あの頃はそんな時代でした」

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最終更新:12/4(火) 14:52
BuzzFeed Japan

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