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「既存くい」引き抜き 推進へ協会設立 ガイドライン策定目指す

12/5(水) 10:00配信

毎日新聞

 構造物の解体撤去後に地中に残る「既存くい」が原因で起こる問題の解決を目指し、一般社団法人「日本杭(くい)抜き協会」が10月に設立された。理事長を務める芝浦工業大工学部の稲積真哉准教授(地盤工学)は「既存くいを地盤環境問題として社会に啓発し、問題を先送りにしないよう対策したい」と話している。



 産業廃棄物の既存くいは、周辺地盤の沈下や地下水の流動変形、くいから発生するアルカリによる土壌汚染など地盤環境に影響を与える。また、跡地利用の障害になるなど、土地売却取引で「隠れた瑕疵(かし)」として問題に発展するケースも起こっている。くいを抜いた後も、埋め戻しが不完全だった場合、土の中に空洞や軟弱部ができ、地盤沈下や建物の傾斜が発生する危険性もある。



 これまで、引き抜くための工法や埋め戻しについて指針がなかったことから、協会では、2~3年後をめどに基準やガイドラインの策定を目指していく。工法の検討のほか、人材育成のための講習会開催や検定制度の導入も計画している。



 同協会は、工法の検討を進めてきた既存杭引抜工法協会(2019年4月に日本杭抜き協会へ移行)と地中埋設物撤去技術協会が協力して設立。現在、会員として土木や建築、設計・コンサルタントなどに関わる約30社・団体が参加している。【丸山仁見】

最終更新:12/5(水) 10:00
毎日新聞

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