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強行出場で勝利を呼び込んだ富樫勇樹「代表での試合は最大にアドレナリンが出る」

2018/12/5(水) 18:05配信

バスケット・カウント

「仲間を信じて、次の試合に出られるように」

文=鈴木健一郎 写真=鈴木栄一、B.LEAGUE






バスケットボール日本代表は先週末のカタール戦、カザフスタン戦に連勝し、ワールドカップ出場に大きく前進した。4連敗の予選スタートから6連勝と盛り返し、まだ予断は許さないにせよ自力で出場を決められるところまで来ている。

2試合ともに苦戦しながら後半に押し切る勝利。どの選手も苦しい中で持ち味を発揮して勝利に貢献したが、日本代表のポイントガード、富樫勇樹にとってはとりわけハードな2試合だった。カタール戦の前半、3ポイントシュートを放った際の着地で相手の足に乗ってしまい、左の足首を捻挫。痛がる様子を見れば、軽傷でないのは明らかだった。

「同じ個所を1カ月ほど前に痛めていて、ようやく治りかけて痛みもほとんどなくなってきたところだからか、いつも以上の痛みを感じました。実際、かなり痛かったです。後ろに下がってチェックした時には力が全然入らず、トレーナーから『アウト』と言われました。ポイントカードがもう1人(篠山竜青)しかいないのはもちろん把握してたので、無理してでも出たいというのが本心でしたが、そこは仲間を信じて、次の試合に出られるように切り替えました」

そう振り返る富樫は、土曜は患部のチェックもせず、もちろん練習もせずにひたすら安静にして、日曜夕方のチーム練習に「一応参加して」という状態で月曜のカザフスタン戦を迎えた。出場自体が危ぶまれたが、先発で出場。「出れるかどうかより、出るしかないという気持ちでした。トレーナーにケアしてもらい、回復が間に合って本当に良かったです」

「走ってストップできていないイメージがあった」

走るのは問題ないが、スピードに乗った状態からストップする際には踏ん張りが利かないと感じていたそうだが、試合が始まったら無我夢中でプレーしたと富樫は言う。「代表での試合は最大にアドレナリンが出るので。やっぱり別格です。でも、ストップする時にいろいろとかばっていたのか、第4クォーターの残り5分は、身体のあちこち5カ所ぐらいがつりそうでした(笑)」

ストップで踏ん張りが利かないということで、ジャンプシュートの感覚はいつもと違った。フィールドゴール8本中1本成功の2得点。スタッツは伸びなかったが、意識していたのはオフェンスが円滑に回るかどうか、そしてチームが勝てるかどうか。「代表では得点は気にしていません。もちろん、すべて自分で打つ気ではあるんですけど、無理してまで打つことはないです。ちょっと無理してでも打つことでリズムを取っていくことは千葉ではしますけど、代表ではパスを回すことを気にします。シュートタッチの良し悪しは試合によってありますし、この試合については走ってストップできていないイメージがあったので仕方ないなと。その分はゲームメークをやるのと、普段は竜青さんに『やらない』と言われているディフェンスを(笑)」

得点を狙わないわけではない。「打って入れたらベストですけど、打つべきシュートを打って、打ち続ける。無理なシュートは打たない。それだけを考えています」と富樫は言う。

篠山がファウルトラブルになったこともあり、32分半もプレーすることになったが、「あんなに出るとは思いませんでしたけど、チーム状況も含めて自分に与えられた時間は100%でプレーできました」と胸を張る。

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最終更新:2018/12/5(水) 18:05
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