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親の介護を苦に自殺…女性より男性が1.5倍も多いのはナゼ

12/5(水) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 11月22日午後6時45分ごろ、認知症とみられる父親(79)を、神戸市の中国自動車道・赤松パーキングエリアに置き去りにしたとして、大津市の無職の女(46)が保護責任者遺棄の疑いで兵庫県警に逮捕された。

 女は「私が面倒を見るより、警察に保護されて施設に入るほうがいいと思った」などと供述しているという。

 老親の介護に疲れ、うつ状態に。ふと「いなくなってくれれば」と、よからぬ考えが頭をよぎり……介護うつが高じて自殺、心中というケースも珍しくない。

 警察庁の統計によると、介護・看病疲れによる自殺は2015年に243人(男性148人、女性95人)、16年に251人(男性151人、女性100人)、17年に206人(男性123人、女性83人)。気になるのは男性が女性の約1・5倍ということだ。

「自殺未遂を含めると、この数字は4ケタになるはず。今後ますます増えるでしょう」と、全国介護者支援協議会の上原喜光理事長がこう言う。

「仕事人間だった男性ほど、介護ものめり込みがちです。何でも完璧にこなそうとする。しかし、それは無理な話で、時には誰かに愚痴を言ったりして“ガス抜き”をする必要があるのに、そもそも相談相手がいなかったりします。男性はプライドが邪魔をして、友人、知人に弱みを見せられなかったりする。近所付き合いもほとんどなく、どんどん孤立し、追い詰められていく。介護自殺の9割は“孤立”が原因でしょうね」

 地域で孤立してしまった介護者の男性が、自ら周囲と関わりを持とうとすることは「まずない」という。孤立を深めないためには、周囲から積極的に声をかけていく必要があるそうだ。

「朝のゴミ出しの時に挨拶を交わしたり、立ち話をする程度でいい。周囲が声をかけてあげてください。逆に言えば、いざ親の介護で孤立しないためには、そうやって近所に顔見知りをつくっておくこと。マンションの理事会でもスーパーでも飲み屋でもいい。仕事以外の人間関係をつくるのは女性の方が上手ですが、男性も40代になったら、地域のイベントに顔を出すなど、横のつながりを広げていくことです」(上原喜光氏)

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