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2018年を振り返って 与信ニュースのキーワードは…(下)

12/5(水) 16:21配信

東京商工リサーチ

PROEARTH破綻の余波

 2018年にリース業界などで話題をさらったのは建機・トラック販売の(株)PROEARTH (TSR企業コード:363795677、厚木市、以下PRO社)の破綻だった。PRO社は2017年末の12月26日に151億円の負債を抱え民事再生法の適用を申請。年が明けると再生手続きが廃止され、破産に移行した。
 設立10年足らずで年商177億円に急成長。だが、内幕は循環取引、融通手形、多重リースなどの噂が絶えなかった。2018年に入ると、矛先が親密先の建機販売・レンタルの(株)ビバック(TSR企業コード:296003956、品川区)に向かった。
 PRO社とビバック。社長同士が旧知で、復興需要で歩調を合わせ拡大した。PRO社の倒産の煽りでビバックは5月7日、東京地裁に185億円の負債を抱え破産を申請した。
 2社の破綻以降、リース会社は建機・トラックのリース取引に慎重になった。ビジネスモデルが似通った同業他社に厳しい視線が注がれ、第3、第4のPRO社・ビバックを懸念する声は尽きない。一方、PRO社の破綻時にスポンサー支援を名乗り出た(その後、支援を撤回)(株)エム・テック(TSR企業コード:310340748、さいたま市)もまた10月1日に破綻した。PRO社への傾注が金融機関の不信を招いたことが一因でもあった。
 エム・テックは、東日本大震災の復興工事や東京五輪・パラリンピック関連工事を積極的に獲得。2017年7月期の売上高は244億2700万円を計上していた。エム・テックの破たんで請け負っていた全国88カ所(請負代金総額549億9150万円)の工事が契約解除となった。このなかにオリンピック施設関連工事や復興関連工事も含まれていた。88カ所の工事には数十社の下請け先が連なり、契約解除による影響も懸念される。
 そして2018年11月、PRO社の代表を務めていた松井義仁社長が業務上横領などの疑いで神奈川県警に逮捕された。一方、PRO社やビバックの旧関係者が各地で新会社を立ち上げ、本格的に再始動している。多くの関係者に衝撃を与えた一連の破綻劇は、まだ余波が収束したとは言いがたい。2019年はどのような展開が待ち受けているのか。

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