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【岡山から伝えたい】真備住民の84%「水害に備えず」 第三者に「救助された」42%、地域防災力の低さ露呈【再配信】

2018/12/5(水) 13:50配信

山陽新聞デジタル

【再配信:内容は2018年8月11日の初出時点のものです】

 西日本豪雨で甚大な浸水被害を受けた倉敷市真備町地区の被災住民のうち42%が、水害発生時に自ら避難したのではなく第三者に「救助された」ことが、山陽新聞社が行ったアンケートで分かった。真備町地区は過去に複数回、大規模水害に見舞われたことが各種文献や記録に残されているが「備え」をしていなかった人は84%を占めた。

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 死者61人・行方不明者3人、約1万7千棟の家屋被害を出した岡山県をはじめ、各地に深い爪痕を残した豪雨災害は発生から1カ月余。アンケート結果は、浸水域の急速な拡大を背景に多くの住民が自宅などに取り残された可能性を示唆する一方、災害の経験や教訓を引き継ぐ難しさを改めて浮き彫りにしている。

 アンケート結果によると、救助された人の内訳は、70代が33%を占め、次いで50代が21%、60、80代が各12%などだった。警察や消防、自衛隊、海上保安庁による救助者は地区内人口の1割に当たる約2350人に上ることが県災害対策本部のまとめで分かっているが、住民らによる記録に残らない活動を含めると、救助された人の割合はさらに膨らむとみられる。

 救助された人に避難しなかった理由を三つまでの複数回答で尋ねると「これまで災害を経験したことはなかったから」(62%)「2階に逃げれば大丈夫だと思ったから」(50%)が目立った。「その他」(38%)の自由回答では「水位が急に上がって逃げられなかった」「水が来るとは思わなかった」「雨で避難を呼び掛ける屋外放送が聞こえなかった」との記述があった。

 自ら避難した人の「避難行動のきっかけ」(三つまでの複数回答)の上位3項目は「川の水位が上がってきたから」「携帯電話のエリアメール」「雨が激しかったから」だった。

 真備町地区を巡っては旧真備町の町史が、江戸期以降の水害の歴史を数多く記録している。これらの「知識」と、水害への「備え」を問うと「知っていたが備えていなかった」が68%と最も多かった。「知っておらず備えもしていなかった」(16%)と合わせると、8割強が水害を身近なものとして捉えられていなかったことがうかがえる。

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最終更新:2018/12/5(水) 13:50
山陽新聞デジタル

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