ここから本文です

[記者手帳]イ・ヘチャン民主党代表の「後れたジェンダー感受性」

2018/12/5(水) 12:17配信

ハンギョレ新聞

 「韓国人はベトナム人女性と結婚を非常にたくさんしているが、他の女性よりもベトナム人女性をより好む方だ」f

 イ・ヘチャン共に民主党代表が3日、国会で会ったベトナムのチン・ディン・ズン経済副首相に述べたこの発言は、様々な面で不適切だ。女性を単に男性の選択対象と考える差別的観点だけでなく、文化的相違による困難と家庭暴力にさらされた人々が少なくない移住女性の現実も軽んじたからだ。女性は国籍によって男性から「好まれる方」と言われる「好みの対象」ではなく、結婚移住女性の人権保護は、韓国社会が知恵を集めなければならない当面の課題だ。出身国などによって移住女性と多文化家庭を規定する見方も偏狭だ。ベトナム副首相にこのような発言をしたのは外交的欠礼だという指摘も出ている。

 野党も4日、批判を浴びせた。「女性に対する理解のなさや差別の感情」(自由韓国党)、「女性を商品の対象と考える時代錯誤発言」(正しい未来党)、「多文化家庭に対する屈折した視覚」(民主平和党)など苦言が相次いだ。ところが与党は、謝罪や遺憾表明どころか「言葉尻をとってで外交に問題を作るな」という論評で応酬した。

 民主党のヒョン・グンテク常勤副代弁人は「ベトナム副首相は『多くのベトナム女性が韓国人男性と結婚した』と述べ、2017年の多文化人口動向によると、ベトナム女性が韓国人男性と結婚した外国人女性の中で27.7%を占め、1位だった」とし、「副首相の言葉が事実であることが分かる」と明らかにした。そして「イ代表の発言は、チン・ディン・ズン副首相の発言に同感するという趣旨だ」と述べた。野党は女性を男性の選択対象に転落させたイ代表の「ジェンダー感受性」を指摘しているのに、本質を無視してだしぬけにベトナム副首相の発言に対する“ファクトチェック”をしたものだ。

 イ代表は9月17日の記者懇談会でも、「低いジェンダー意識」を露にしたことがある。「安煕正(アン・ヒジョン)元知事の不倫行為が公職者としてしてはならないことなので即除名をしたのであり、ジェンダーとは関連がない」と述べ、権力者の「威力行使の有無」が法的争点となった事件を「不倫行為」と付け入った。多くの“MeToo”暴露者がいわゆる「コッペム」(金銭目当てで男に近づく女)や「不倫相手」と決めつけられ、二次暴力を負っている現実を無視したまま軽率に発言したという指摘が出た。イ代表は「好みの女性」発言が正しいと意地を張るのではなく、自分の「ジェンダー感受性」が後れているのではないか、省みなければならない。

ソン・ギョンファ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:2018/12/5(水) 12:17
ハンギョレ新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事