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自動車税の抜本改革検討へ 走行課税の導入も

12/6(木) 21:42配信

産経新聞

 政府・与党は今月中旬にまとめる平成31年度税制改正大綱で、自動車に関連する税体系を将来、抜本的に見直す方針を示す。今後、ガソリンを使わない電気自動車(EV)やカーシェアリングが普及すれば、取得やガソリン車の排気量を想定した現在の税体系の考え方が崩れ、大幅な税収減が避けられないためだ。政府は走行距離に応じ課税する“走行税”など新たな税体系の検討を進める。

 現在の日本の自動車関連の税体系は、自動車の購入、保有、利用の各段階で徴収され、基本的には利用者が車を取得することを前提にしており、ガソリンで動く車を基準に制度設計がされている。保有者が毎年支払う自動車税は排気量が大きいほど多く、利用の際にはガソリンや軽油など燃料価格に税金が含まれる。

 しかし、排気量ゼロのEVといった次世代車が普及すれば、現状の税体系では自動車税収が大幅に落ち込む。ドイツやフランスは将来的にガソリン車などの販売を禁止する方針を示している。日本でもEVとプラグインハイブリッド車(PHV)の新車販売に占める割合を現状の1%未満から42年に2~3割に引き上げる目標を掲げるなど、次世代車シフトの流れは不可逆的だ。

 また、シェアリングエコノミー(共有型経済)の台頭で、車は保有から利用するものへ使い方が変わりつつある。自動車最大手のトヨタ自動車がカーシェアリング事業の全国展開を進めており、維持費の高さから車を持たない都市部を中心に普及への期待が高まっている。

 こうした環境変化を考慮し、政府は保有ではなく利用に重点を置いた税制に変更し、走行距離や二酸化炭素の排出量などに応じて課税する新たな仕組みを模索する。衛星利用測位システム(GPS)で車の走行距離を測定し課税するドイツの仕組みも参考に、政府は今後の制度設計を進める。

 だが、走行距離を把握するには、自動車の走行データを政府が管理する必要があり、プライバシー保護の観点から反発も予想される。車が生活必需品で走行距離が長い地方からの不満が強まる懸念もある。(西村利也)

最終更新:12/6(木) 21:42
産経新聞

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