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マンホールに落ちた猫 暗い地下から救ったのは、消防でなく一般女性だった

12/6(木) 14:50配信

sippo

 マンホールの下に子猫が落ちていた。消防隊も出動はしたが、助けたのは、その後シェルターを設立することになる女性だった。猫はマンホールに落ちたから「ドロップ」と名付けられた。引き取られ幸せに暮らす猫に会いに行った。

【写真特集】マンホールの下に落ちていた猫「ドロップ」と相棒の「スイカ」

 神奈川県茅ヶ崎市にある、スムージーやアサイーボウルなどを専門に扱う人気店「ラチエンスムージー」へ向かう。店内では、「Love &Co.」(以下ラブコ)のコーヒーやグッズが販売されていた。ラブコは保護猫たちをラベルにしたコーヒーや、オリジナルのグッズの売り上げをもとに保護・譲渡活動を行い、シェルターを運営する団体だ。

「保護猫を迎える選択肢や魅力をもっと知ってほしい。そう考えてお店としてできることを探していたときにラブコさんに辿り着きました」と、店長の橋本京子さん(38)は話す。

 店ではラブコの商品を購入・販売するほか、店舗の売り上げから毎月ラブコへ寄付を行っているという。

 橋本さん夫妻が現在自宅で飼っている2匹の猫も、先住猫たちを病気で亡くしたのち、2017年3月にラブコから迎えた。そのうち1匹「ドロップ」ちゃんが保護されるまでにはドラマがあったという。

地面の下から鳴き声

 ドロップちゃんは、ラブコの代表・今村友美さん(43)がシェルターを立ち上げる以前、2013年11月に自ら保護した猫だ。今村さんがマンションを出た先の寺の敷地内に入ると、か細い猫の声がする。しかし周囲を見渡しても姿が見つからない。次の日になってもまだ聞こえる。

「……地面の下だ」

 足元にはマンホール。蓋をこじ開けようにも、女性1人の力ではびくともしない。寺の住職に伝えるが、休日のため工事を請け負った会社とも連絡が取れず、そのうち日が暮れてしまう。今村さんは焦る気持ちを抑えながら、糸の先に団子状にしたウエットフードや茹でササミを括り付け、マンホールの蓋の穴から垂らして食事を与える。

 翌日、作業は数日先になってしまうことが判明。今村さんは住職に許可を取って119に電話する。そこからは、よくニュースに登場する消防隊による子猫救出劇に……は、ならなかった。「危険があるため人命救助を伴わない救助は難しい」という説明だ。消防隊は出動してくれるも、マンホールの蓋を開けてくれたのは、今村さんが住むマンションの管理人の男性だった。

 蓋が開くと、黒っぽい子猫の姿が確認できた。しかし、驚いた子猫は横に伸びる円筒状の細い通路へ。今村さんが手を伸ばしても届かず、救助を試みるうちに子猫は姿を消してしまう。通路の先には「貯水池」。深さは3m近くあった。子猫は貯水池に落ちてしまったのだ。

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最終更新:12/6(木) 17:49
sippo

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