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景気DIは4カ月ぶりに改善、災害復旧・復興や建築需要が関連業種に波及

2018/12/6(木) 17:10配信

帝国データバンク

2018年11月の動向は弱含み

 帝国データバンクは2018年11月の企業の景況感について、調査を実施した。

 2018年11月の景気DIは前月比0.5ポイント増の49.5となり、4カ月ぶりに改善した。

 11月の国内景気は、再開発や五輪向け工事が進むなか、夏に相次いだ災害や2016年の熊本地震からの復旧・復興需要が工事量の増加につながり、製造業で出荷量が増えるなど関連業種も改善。戸建て住宅の着工戸数が増えたほか、燃料価格の一服もプラス材料となった。運輸などで年末に向けた需要が発生し、消費税率引き上げや改元へのシステム対応依頼も旺盛な一方で、雇用過不足DIが正社員・非正社員ともに過去最高を更新した。

 国内景気は、災害復旧・復興工事や住宅着工などの建設需要が関連業種に波及したほか、年末に向けた需要や燃料価格一服も寄与するかたちで改善し、弱含み傾向が一時後退した。

今後は不透明感強まる

 今後は、省力化需要などを背景に設備投資は総じて堅調に推移し、景気を下支えすると見込まれる。2018年12月に発効予定のTPP11はプラス材料になるとみられるも、輸出は増加ペースが鈍化し、個人消費については緩やかな回復にとどまると予想される。消費税率引き上げによる駆け込み需要が期待される一方で、反動減が景気を一時的に大きく下押しする可能性が懸念される。海外では、米国による関税引き上げを受けた中国経済の減速のほか、日米通商交渉の行方、新興国経済の動向などがリスク要因となろう。

 今後は設備投資が国内景気を下支えするなか、消費税率引き上げによる駆け込み需要が期待される一方、その後の反動減や海外リスクも懸念され、不透明感が一層強まっている。

7業界が改善、建設需要の拡大が関連業種に波及

 10業界中7業界が改善、2業界が悪化、1業界が横ばいとなった。首都圏の大規模工事や災害復旧、住宅建築などの建設需要および年末に向けた需要がプラス材料となった。

 特に『建設』(53.9)は、前月比0.5ポイント増。2カ月ぶりに改善。2018年夏に相次いだ豪雨や台風などにともなう災害復旧工事が発生し、被災地域を中心に工事量の増加につながった。2019年10月の消費税率引き上げを見据えて、戸建て分譲住宅の新築着工戸数の増加により設備工事が改善したほか、製造業における工場建設や、宿泊および飲食業の設備投資の拡大も寄与した。建設需要が旺盛ななか、例年に比べ積雪が遅かったことが一部地域の工事進捗へプラスに働いた。都市部の再開発や東京五輪、新幹線関連の工事なども堅調に推移し、景気DIは5カ月続けて10業界中第1位となった。


TDB景気動向調査 調査概要
調査対象企業:2万3052社
有効回答企業:9746社、回答率42.3%
調査期間:2018年11月16日~30日
調査方法:インターネット調査

最終更新:2018/12/6(木) 17:10
帝国データバンク

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