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壁の水位痕跡は西日本豪雨被災の証し 倉敷・真備の住民団体が保存模索

12/6(木) 23:44配信

山陽新聞デジタル

 西日本豪雨の実態を後世に伝えようと活動している倉敷市真備町地区の住民グループが、同町岡田の古い蔵の壁で、今年7月と1893(明治26)年に起きた水害時の水位を示すとみられる痕跡を見つけ、保存方法を模索している。中心メンバーの森脇敏さん(78)=倉敷市真備町地区=は「豪雨の証しである壁を一部でも残し、子どもたちの防災教育に役立てたい」と話している。

 蔵は富岡理弘さん(80)方の敷地にあり、明治初期に建てられたとされる。7月の豪雨後、片付けをしていた妻の正江さん(77)が、内壁に高さの違う二つの線があることに気付き、郷土史に詳しい森脇さんに連絡した。

 グループは岡山大の協力も得て、水位とみられる線の高さを計測。文献などと照合し、下側の線(床からの高さ約2・5メートル)が7月の豪雨、約15センチ上側の線が明治期のものと推定した。

 富岡さんは蔵の修理を考えていたが、被災した自宅のリフォーム代などがかさみ、「蔵まで直す余裕はない」と取り壊しを決めた。ただ、「蔵の所蔵品などはできるだけ残したい。壁も保存できるなら協力を惜しまない」という。

 グループは壁を1メートル四方程度で切り取り、水位を示す線が実際と同じ高さになるようにして地区内で展示することを検討している。森脇さんは「二度にわたる浸水被害の大きさを感じられる貴重な資料。保存、展示に向け、知恵を貸してほしい」と専門家らの協力を募っている。情報提供は森脇さん(090―1330―2823)。

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