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従業員を悩ませる悪質クレーム、初期消火には”D言葉”の禁止と”さしすせそ”の積極活用を

12/6(木) 19:40配信

AbemaTIMES

 商品やサービスへの不満に対し、店や企業からの責任ある対応を求める行為、「クレーム」。本来、消費者の正当な権利の一つだが最近では過剰かつ悪質クレームも後を絶たない。今年1月、原宿で撮影された映像には、不手際により抽選販売を中止してしまった人気ブランド店の従業員に、詰めかけた客たちが「一日返してくださいよ!」「交通費!交通費!」と怒声を浴びせる様子もが映し出されていた。

 街で聞いてみると、携帯電話ショップに勤めている女性は「“料金が高いから安くしろ“って。どうにもならないのに、“お前、そんなコンピュータみたいな言い方しかできないんか“と」、また、金融系コールセンターで働く女性は「“損した金を返せ““運用が悪いんじゃ!“と言われた(笑)」と困惑するようなクレーム体験を明かす。

 中でも悪質クレームの被害を受けやすい現役コンビニオーナーの鈴木大輔さん(仮名、36)は、取材に対し「強い口調で怒られたり、怒鳴られたりした高校生が“他の場所で気持ち良く働ければいいから“と退社してしまったケースが何度もある。人材不足を考えると、非常に大きなダメージになる」と漏らした。

 全国組織の労働組合「UAゼンセン」が実施した大規模なアンケート調査によれば、暴言、威嚇・脅迫、何回も同じ内容を繰り返すクレームなどを受けた経験があると回答した人は約7割に上ったほか、9割ストレスを感じ、200人以上の人が精神疾患になったと回答しているという。UAゼンセンでは「公的に基準やルールを明確に示すのが大事だと思っている」(流通部門の西尾多聞事務局長)と指摘、今年8月、労働者176万人分の署名を厚生労働省に提出。国も働き方改革の一環として、悪質クレームに対応するための法整備に取り組む姿勢をみせている。4日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、果たして消費者の要求はどこまで許されるのか考えた。

■“D言葉“と“さしすせそ“で初期消火を

 大阪府警から民間企業に転じクレーム処理を担当、独立後は20年間で100業種以上、5000件以上の悪質クレームに対応してきたエンゴシステム代表取締役の援川聡氏は「一昔前だったら大阪弁でいう“輩(やから)“のような、クレームを生業にしている人からの不当な悪質クレームが多かった。しかし最近ではそうしたものはほとんどなく、ストレスの捌け口としてSNSで発信する若者や、人間力を持て余しているシルバー・モンスターからのクレームが増殖している。仕事人間として頑張ってきた団塊世代の中には、定年退職後に地域にもなかなか馴染めず、人間力を発揮する場がないために何かにつけてクレームで溜飲を下げている方がいる」と話す。

 その上で援川氏は「心ある企業はクレームとは言わずに、お客様から頂戴するご不満、ご指摘、ご要望と位置付けて、改善に活かす姿勢だ。もちろんクレームも大切なものだという捉え方をしなければならないが、そのためにもしっかりと伝えなければならない。また、確かにお客様は企業やお店を支えてくれる大切な存在だが、“お客様は神様“という感覚では立ち行かなくなっている。八百万の神の中に貧乏神や疫病神もいるように、言いなりになっていると理不尽な要求の餌食になる」として、次のようなケースを用いて、企業の心構えを示した。

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最終更新:12/6(木) 19:40
AbemaTIMES

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