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ユソン企業労組に軍配上げた最高裁「労組活動監視による精神疾患は労災」

2018/12/6(木) 8:52配信

ハンギョレ新聞

ユソン企業の重症うつ病労働者関連 会社側の「不当な圧迫・統制」責任、初めて認定

 会社側の労働組合弾圧など不法不当労働行為で発生した精神疾患を労災と認定した最高裁(大法院)初の判決が出た。憲法が保障した正当な労組活動を会社が妨害すれば、不当労働行為だけでなく労災としても認定されるという初めての判例だ。

 民主労総金属労組ユソン(柳成)企業支部は4日、勤労福祉公団を相手に牙山(アサン)工場組合員Pさんの精神疾患を労災と認定した決定を取り消してほしいと会社側が提起した上告を、先月27日最高裁が棄却したと明らかにした。 勤労福祉公団はPさんが重症度うつ病で療養給与を申し込んでから8カ月目の2016年5月に労災と認めたが、会社側がそれに従わず訴訟を提起した。 1・2審裁判所も共にPさんの精神疾患が労組弾圧のせいであると判決したが、会社側はやはり不服を唱えた。

 これまで業務上ストレスなどによる精神疾患を労災と認定した事例はあったが、労組活動中に受けた監視などから生じた精神疾患を業務上の災害と認定した最高裁判例は初めてなので意味が大きい。 法律事務所セナルのキム・サンウン弁護士は「裁判所はこれまで争議など労使関係で発生した災害を業務上災害と認定するのに消極的だった」として「この判例で使用者責任を積極的に認めはじめた」と評価した。

 最高裁が確定したソウル高裁の7月の判決内容を見れば、裁判所は「P組合員らは良心の自由と経済的圧迫の間で相当な精神的ストレスを受けたと思われる」として「最大の原因は、正常業務遂行中に経験した労使・労労葛藤と、そこに原告(ユソン企業社側)の不当な経済的圧迫と強化された監視および統制が加えられて生じたもの」と判断した。

 判決文を見れば、ユソン企業社側は2011年9月以後ストから復帰した労働者の懲戒において復帰時期により罰点35点という「過度な配点」をして、金属労組ユソン企業支部組合員に解雇(27人)、出勤停止(42人)など重い懲戒を下した。 それに対し、会社側が主導して作った第2労組の組合員に下された最も重い懲戒は停職(2人)で相対的に軽かった。 以後も第2労組に「特別生産寄与金」を支給しユソン支部には成果給を支給しないなどの差別行為や、支部組合員を残業と特別勤務からも排除する社側の措置が続いた。 会社側は防犯カメラを設置してビデオカメラ、携帯電話、カメラを利用した労組員採証マニュアルを役職員に周知させもした。

 2016年3月ユソン支部所属のハン・グァンホさんが自ら命を絶つなど、組合員の精神状態が深刻化すると、国家人権委員会がユソン企業労働者全体を対象に精神健康実態を調査して昨年発表した。 調査の結果、いじめを経験した人が3人のうち2人に当たる67.6%、潜在的ストレス群が93%、死に至る危険のある高危険群が2人だった。 2011年から始まったユソン企業の労使葛藤は8年が経つのに終わっていない。

パク・キヨン、キム・ミンギョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:2018/12/6(木) 10:00
ハンギョレ新聞

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