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【特集】高齢者の孤立防ぐ団地の取り組み 「食」と「空き部屋」で交流の場

2018/12/6(木) 13:46配信

MBSニュース

高齢化が進む日本で問題となっているのが、高齢者の「孤立」です。ひとり暮らしのお年寄りが地域社会との接点を失って孤独死するケースも増えています。そんな中、高齢化が進むある団地で食と空き部屋を活用して高齢者の孤立を防ごうという取り組みが行われています。

近所のスーパーが撤退 「買い物難民」の高齢者

大阪・堺市でひとり暮らしをしている81歳の村瀬貞子さんは、ここ数年、生活する上で困っていることがあるといいます。

「(Q.買い物するところが遠い?)そうなの、買い物難民よ。団地を下りていってバスに乗って高島屋へ行くのに15~16分はかかる」(村瀬貞子さん)

村瀬さんは2011年から茶山台団地に住んでいます。近所にあったスーパーマーケットが撤退し、買い物は専ら駅前の商業施設ですることに。しかし、道のりは勾配が多く、足の悪い高齢者だと徒歩20分以上かかってしまいます。村瀬さんは30年前に夫と死別し、2人の子どもも独立しました。誰もいない食卓での晩ご飯は寂しさが募ります。

「夜はね、1人でしょぼくれて食べてますよ。お風呂に入って、もう7時くらいには横になっております」(村瀬貞子さん)

団地に惣菜店がオープン コミュニティエリアに

そんな村瀬さんが足しげく通う場所があります。11月に団地の一角にできた「やまわけキッチン」です。空き部屋を改装したこの店は週に4日、小分けにした手作りのお惣菜や揚げたてのコロッケなどを手ごろな値段で販売しています。客は村瀬さんのように買い物難民となった同じ団地の住民たち。高齢者の姿が目立ちます。

「やっぱり年とってくると持って帰るのが…(重くて)。ここやったらすぐそこですのでね」(団地に住む女性)

この店では食事もできます。団地以外からもさまざまな世代の人たちがランチを食べにやって来ます。やまわけキッチンは食事を提供するほかに、地元の高齢者にとってもう一つ大切な役割を担っています。

「ここで食べてるとき、若い子どもさんが僕の膝の上で、初対面やったんやけど、ちいと座ってた。そういうコミュニケーションが取れると、年寄りとしてはものすごく嬉しい。仮の数十分のおじいちゃん役」(ひとり暮らしの男性)

ここは、孤立しがちな高齢者が地域の住民たちと交流できるコミュニティとなっているのです。

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最終更新:2018/12/6(木) 13:46
MBSニュース

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