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カルバペネム耐性菌、過去最多の患者報告数 - 院内感染の医療機関で対策強化も

12/6(木) 16:15配信

医療介護CBニュース

 薬剤耐性菌のカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)感染症の患者報告数が過去最多となっている。国立感染症研究所によると、2018年(11月25日まで)は1995人。14年の調査開始以降、15―17年は1600人前後で推移してきたが、初めて2000人を突破しそうだ。感染した入院患者が死亡したケースも報告されており、院内感染が起きた医療機関では対策を強化している。【新井哉】

 CREは、感染症治療薬の“最後の切り札”とされるカルバペネム系抗菌薬などに耐性を示す腸内細菌科細菌。肺炎などの呼吸器感染症、尿路感染症、手術部位や外傷部位の感染症、敗血症、髄膜炎などを起こす。5類感染症(全数把握)に指定されており、CRE感染症と診断した医師は最寄りの保健所に届け出る必要がある。

 同研究所によると、18年の都道府県別の患者報告数は、神奈川が211人で最も多かった。以下は東京(199人)、大阪(178人)、愛知(135人)、福岡(131人)、埼玉(84人)、千葉(83人)、兵庫(68人)、広島(66人)、長崎(55人)、福島(49人)、京都(46人)などの順だった。

 CREを巡っては、院内感染の報告が相次いでいる。福島県郡山市は2月、総合南東北病院でCREによる院内感染が起きたと発表。同研究所の専門チームが感染経路やリスク因子、手指衛生・接触予防策の実施状況などを調べ、市保健所に対して医療機関から耐性菌の検査や院内感染の相談を受け付ける仕組みを整えるよう提言した。

 大阪府三島救急医療センターは7月、運営する救命救急センターで患者5人からCREが検出されたことについて、感染対策や第三者機関の評価などをウェブサイトで公表した。それによると、ICU(集中治療室)や一般病棟、救急外来、汚物処理室を中心とする水回りや電子機器、医療機器など計211カ所の環境培養を行った結果、高度治療室の吸引器からCREを検出。汚物処理や洗浄、処置などの動線と手技を徹底的に見直し、マニュアルを作成したという。

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