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ぬいぐるみ系デザインの完成形ダイハツ ブーンは国民車としてどうか?

12/7(金) 7:59配信

carview!

ぬいぐるみ系自動車デザインの完成形

「新時代の国民車」を探す実地調査企画の第11回目。今回の調査対象は、2018年10月10日に行われたマイナーチェンジに伴って誕生したダイハツ ブーン第3のモデル、「ブーン スタイル」である。

>>ダイハツ ブーン フォト集<<

まずはブーンという車のごくごく簡単な概要から。

ブーンというのはダイハツが2004年から販売している“リッターカー”クラスの小型車。初代と2代目はトヨタとダイハツが共同で開発し、トヨタ版を「パッソ」、ダイハツ版を「ブーン」として販売していたが、2016年4月に登場した現行3代目はダイハツが企画・開発から製造までのすべてを担当している。

エンジンは排気量1Lの直列3気筒で、カタログ燃費はFF車が28.0km/L、4WD車が24.4km/L(JC08モード)。そして通常デザインの「ブーン」に加え、ダイハツによれば「スマートなイメージと上質感を重視した」という「ブーン シルク」というモデルもラインナップしてきた。

で、このたび「第3のブーン」として追加されたのが、今回の調査対象である「ブーン スタイル」だ。北海道地区を除く車両価格は2WD版が152万2800円で、4WD版が171万8280円。今回試乗したのは、より一般的でお手頃な2WD版のほうである。

さて。ブーン スタイルの場合、まずはこの「デザイン」から話を始めねばなるまい。

……小鳥さん系とでも評せばいいのか、個人的には絶妙な顔立ちであると思う。ブーン スタイルの顔立ちは、2004年のダイハツ ムーヴラテあたりから始まった「ぬいぐるみ系自動車デザイン」の完成形とすら言えるのではないだろうか?

いや完成形とまで高く評価するかはさておき、少なくとも「かなり適切なアップデート版」だとは言えるはずだ。

安価な大衆実用車=国民車としてのポテンシャルを感じたが…

00年代のムーヴラテやミラココアのデザインは過剰に甘すぎた。洋服で言うと「ものすごい量のフリルが付いたワンピース」のような。

まぁ00年代はそれで良かったのかもしれないが、今や時代のムードは変わった。女性の皆さまも、一部のゴスロリ系各位を除けば「過剰なフリフリ」はあまり欲していない。欲しているのは、フェミニンであっても決してフリフリ過ぎない「シンプル」だったり「エアリー」だったりという、ややユニセックス寄りな何かだ(と、筆者はにらんでいる)。

そしてダイハツの開発陣も、おそらくはそう読んだのだろう。それが証拠にカタログの頭にはこう書かれている。

「甘すぎないのがマイルール」

そう。フェミニンな感じ(女性らしいニュアンス)は重視しつつも、「過剰に甘ったるいデザインではない」というのがブーン スタイルの顔立ちであり、それがために、性別不問であまねく乗られるべき安価な大衆実用車=国民車としてのポテンシャルを感じたのだ。

ブーン スタイルの顔立ちを見て「ミニのパクリ」と評する方もいるようだが、筆者はそうは思わない。絶妙な小鳥さん顔であり、オリジナリティと創造性にあふれていると思う。たとえそれがミニにインスパイアされたものであったとしても、だ。

ただ、車内に乗り込むと微妙な点もでてくる。

ダッシュパネル中央にあるパノラマモニターを囲む枠というのかクラスターというのかが、取って付けたようなボディ同色(ジューシーピンクメタリック)で縁取られているため、もともとのブーンにあった「増築感」のようなものが否応なく加速してしまう。

そしてシート座面および背面の柄も、ダイハツのデザイン部隊としてはおそらく大いに頑張ったのだろうが、大変申し訳ないが「おばちゃんのセーターみたい」という気もしてしまう。外装デザイン(主に顔立ち)を傑作レベルまで仕上げたところで精神的にも予算的にも力尽きたのだろうか? ただしシートの座り心地自体はなかなか良好であった。

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最終更新:12/7(金) 7:59
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