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静かに自分を見つめ直す「ひとり金沢」の過ごし方

12/7(金) 0:20配信

DANRO

私が静かに自分を見つめ直したいときに選ぶ旅先は、金沢です。美術館や庭園などひとりで訪れることのできる場所があり、ひとりで食事ができる店も実はたくさんあるからです。もちろんひとりでゆっくりとお酒が飲めるお気に入りのバーも。

【画像】ひとり金沢旅で出会ったホテルと文化施設

しかし金沢にはひとり旅に向いたホテルがあまりなく、これまではビジネスホテルに泊まっていました。ところが、最近、お気に入りの宿が見つかったのでご紹介しようと思います。(池田美樹)

金沢の伝統をテーマに発信する場所

そのホテルの名は「THE SHARE HOTELS KUMU 金沢(以下KUMU 金沢)」。築44年のオフィスビルをリノベーションした、私好みのユニークな場所です。元がオフィスビルだけに、金沢市中心のオフィス街にあるところが便利でいいのです。

また、ここはただのホテルではなく、金沢の伝統をテーマに、地域の文化振興を目指した場所。武家文化、禅、茶の湯、工芸、和菓子など、一般には敷居が高いと思われている金沢の伝統文化を現代に昇華させ、未来に継承しようとしています。

具体的には、ホテル内にある共用スペースでイベントを開催。工芸作家や僧侶、アーティストなどが集い、金沢の伝統を「汲む」場所として機能しています。そう、「KUMU(汲む)」というホテル名はここから来たものです。

茶室の美学を感じさせる空間

エントランスを入ると、まず共用スペースでもある「THE TEA SALON KISSA&Co.(キッサアンドコー)」が目に入ります。エントランスのカウンターには、地元の金工作家・竹俣勇壱氏が選定・制作した茶釜や茶道具が並んでいます。ここからもう、金沢の伝統文化を今に昇華させるという試みが始まっているのですね。

店名の由来は禅語の「喫茶去(きっさこ)から」。喫茶去とは、茶席の禅語で「お茶を一杯召し上がれ」という意味。日常の中で、誰に対しても等しく接することの重要性を説く言葉です。各種イベントが行われるスペースでもあり、地元の人も多く参加して賑わっているそうです。

宿泊フロアに上がると、各階に金沢ゆかりの作家の現代アートや工芸が並べられています。これらの作品のキュレーションは、文化芸術活動を通じた北陸地域の活性化に取り組む「ノエチカ」の高山健太郎氏によるもの。

また、3階と5階にしつらえられたティーテーブルも素敵。炉が切られた大テーブルで、コーヒーを飲んだりお茶を淹れたり。ここで出会った他の旅行者と話をするのも楽しいのです。テーブルは、書類やPCを広げてデスク代わりにも使えます。

部屋は6タイプの全47室。どの部屋も最大4名まで宿泊できるので、2人やグループ旅行に適した客室ですが、もちろんひとりで泊まっても大丈夫。

部屋はオフィスビル解体後のコンクリートの表情を生かしたデザインで、「不完全さ、簡素さ」といった茶室の美学を感じさせる空間。障子から漏れてくるやわらかな明かりが、なんともリラックスを誘ってくれるのです。

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最終更新:12/7(金) 0:20
DANRO

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