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保護犬や保護猫の譲渡には、なぜ条件があるのか 「二度と不幸にさせたくない」

12/7(金) 13:50配信

sippo

 公益社団法人アニマル・ドネーション(アニドネ)代表理事の西平衣里です。連載5回目は保護された犬や猫を引き取るときにクリアしなければならない譲渡条件について、お伝えしたいと思います。

【写真特集】アリスの会の譲渡会

 犬猫と暮らそうと思ったとき、「保護される犬猫が多くいることはなんとなく知っている、だけどどこで出会ったらいいのかわからない」という声はとてもよく聞きます。ですので、連載2回目の記事に譲渡会のことを紹介しました。

 その譲渡会に行った後に聞かれる声が、こちら。

「私は条件が合わなかったの。引き取りたいけど、難しいかも」と。

 保護団体さんがそれぞれに決めている譲渡条件とは、どんな内容なのでしょうか。

引き取りたくてもできない?

 2017年にアニドネと横浜商科大学との協働プロジェクト「HOGO animal future project」が発表したリサーチ資料に、以下のような質問があります。

Q.保護動物の存在を知っていたのに引き取らなかったのはなぜ?

1位は「検討していない」
2位は「条件的に引き取らせてもらえなかったから」
3位は「犬・猫の見た目が好みではなかったから
4位は「保護施設のことがよくわからないから」
5位は「引き取るまでの過程がわからないから」

 そもそも「検討していない」が90%にも上っています。ですから、保護犬猫を引き取ることを検討する人を増やすことはとても大事なことです(私が執筆している、この連載の狙いでもあります!)。けれども、保護動物と暮らす気持ちはあったけれども、あえなく諦めてしまった方が40%近くに上ることも別の局面からの問題だと思うのです。

家族構成やライフスタイルが問われる

 アニドネでは、現在支援をしている16の認定団体のうちの9団体が保護活動をされています。その団体さんの譲渡条件をざっとまとめてみました。

1、 家族構成(子供の有無・年齢、シニア、学生、同居、独身 等) 
2、 ライフスタイル(職業、収入、住所、転居の有無、旅行や入院時の対策、緊急時のための後見人必須 等)
3、 エビデンス:身分証明書、名刺、写真撮影、譲渡後の定期報告義務
4、 動物福祉:飼育方法(屋内か屋外か、散歩の回数、留守番時間)、飼育環境(段差か階段について、脱走防止柵について等)、不妊去勢手術の義務、マイクロチップ装着の義務、終生飼養

 すべての団体さんが上記条件を必須としているわけではありません。また上記以外にも独自の条件を設けている団体さんもあります。

 そして、譲渡条件は民間の保護団体だけが設定しているわけではないのです。「動物保護センター」や「愛護センター」「保健所」と呼ばれている行政の施設でも譲渡条件があります。

 一例として横浜市動物愛護センターの条件をご紹介しますと、例えば、万が一継続して飼育できなくなった場合に備え代わって飼育できる方の誓約書が必須、マイクロチップの装着報告、センター長との面談、も必要となっています。

 多くの行政施設が、譲渡前に受けなければならない飼育講習を実施しています。

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最終更新:12/7(金) 13:50
sippo

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