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ファーウェイ創業者の娘、米国の要請でカナダで逮捕…容疑は?

2018/12/7(金) 13:05配信

ハンギョレ新聞

中国の“国民企業”華為のCFO孟晩舟氏 4月の中興通訊(ZTE)と同じく “対イラン制裁違反容疑”と観測 米国など西欧圏は相次いで華為5G禁止措置

 世界最大の通信装備企業の中国華為(ファーウェイ)の最高財務責任者(CFO)孟晩舟氏(46)が、米国政府の要請でカナダ当局に逮捕された。中国が激しく反発し、今月1日に米中首脳が合意した“休戦”も危うくなった。

 カナダの「グローブ・アンド・メール」は5日、カナダ司法省のイアン・マクラウド報道官の話を引用して、孟晩舟氏が1日、バンクーバーで逮捕されたと伝えた。マクラウド報道官は「米国が身柄の引渡しを要求していて、金曜日(7日)に保釈審理が予定されている」とし、孟晩舟氏の要請によりそれ以外の事項は公開できないと明らかにした。華為は「容疑に関連してほとんど情報を提供されずにいる」として、具体的にどんな容疑が適用されるかは明らかにしなかった。

 この新聞は消息筋を引用して、孟晩舟氏が米国の対イラン制裁を回避して交易を試みた容疑で逮捕されたと伝えた。今年4月「ウォールストリートジャーナル」は、ニューヨーク検察が対イラン制裁違反容疑で華為を調査していると報道したことがある。同月米国政府は、対北朝鮮・対イラン制裁違反の疑惑で中国のまた別の通信装備企業の中興通訊(ZTE)に米国企業との取引を7年間禁止する制裁措置を下した。米国企業からの核心部品供給が途絶えて危機に追い込まれた中興通訊は、罰金の納付と経営陣の交替、米国が指定する監視人の設置を受け入れて制裁が解けた。

 米国が華為の創業者の娘でもある孟晩舟氏を狙い撃ちしたことで、米中間には今後相当な波紋が予想される。1972年生まれの孟晩舟氏は、華為の創業者である任正非会長が前妻との間にもうけた娘で、母親の姓を名乗った。1993年に華為に入社し、国際会計、香港支社、財務管理、融資・資金管理部門を経て2011年に最高財務責任者に、今年3月には理事会副議長に上がり、代表的な若手企業家と呼ばれてきた。

 民営企業の華為は、1987年に電話交換システムメーカーとして創業して以来、各種通信装備事業を成功させ、2018年にはフォーブス選定500大企業のうち72位を記録した。特に中国市場で最大販売を記録する携帯電話は世界各国に輸出され、中国人の自尊心であり代表的な中国先端企業に浮上した。華春瑩・中国外交部報道官は10月の定例ブリーフィングで、中国がドナルド・トランプ米大統領のアイフォンを盗聴しているという疑惑と関連して、「アイフォンの盗聴が心配なら華為のスマートフォンを使いなさい」と言ったことがある。

 米国など西欧圏は、華為の通信装備に対する警戒心を示している。英国の主要通信社ブリティッシュテレコム(BT)は5日、5世代(5G)移動通信ネットワーク事業から華為を除くとし、3G、4Gで使われた関連装備も交替していると発表した。米国とオーストラリアは、華為の5G装備を禁止させ、先週ニュージーランドも“通信安保リスク”を理由に禁止措置を下した。米国が日本、イタリア、ドイツ、英国など同盟国に対し華為の装備を使わないよう要求したというマスコミ報道も出たことがある。米国は華為など中国企業が米国市場に進入しようとするたびに、安保の懸念など各種の基準を掲げてこれを遮断してきた。

 孟晩舟氏の逮捕と関連して、中国は強く抗議した。駐カナダ中国大使館は声明を出し、「米国およびカナダのどの法律にも違反していない中国市民を、カナダが米国の要請により逮捕した。中国は被害者の人権を深刻に侵害したこうした行為に決然と反対し強く抗議する」として、孟晩舟氏の即時釈放を要求した。

 孟晩舟氏の逮捕が、最近順調だった中-カナダ関係に暗雲を垂らすことになったという観測も出ている。2015年、ジャスティン・トルドー首相の就任以来、カナダは前任の保守政権とは異なり、中国との経済・貿易協力を強化してきたと評価される。デービッド・マルルーニ元駐中カナダ大使は「孟晩舟氏の逮捕は、カナダがトランプに頭を下げたことと映るだろう」と話した。

北京/キム・ウェヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:2018/12/7(金) 13:05
ハンギョレ新聞

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