ここから本文です

カブス・マドン監督の去就握る若者世代との関わり方

12/7(金) 17:52配信

日刊スポーツ

ナ・リーグ中地区の強豪カブスが今オフ、ざわついている。ア、ナ両リーグ合わせ最優秀監督賞に3度輝く名将ジョー・マドン監督(64)が来季で契約最終年を迎えるのだが、テオ・エプスタイン編成本部長は現時点で契約延長の交渉をしないことを明言。すべては来季が終了してから決めると発言し、マドン監督にプレッシャーをかけている。

カブスは2年前の16年、108年ぶりにワールドシリーズ制覇を達成し、勝てない理由として長く言い伝えられてきた「ヤギの呪い」を解いたのだが、昨季はリーグ優勝決定シリーズで敗退し、今季はワイルドカードゲームで敗退と、勢いが右肩下がりになっている。そこで同編成本部長は、来季が就任5年目になるマドン監督に立て直しを求めており、結果が出れば監督の契約延長の可能性が高まるが、出なければ来季限りで契約終了が濃厚。かなり厳しい姿勢で来季に臨む方針のようだ。

さすがのマドン監督も危機感を強めているようで、先日、メディアのインタビューで「来季はまったく別の監督になる」と宣言した。マドン監督といえばチームのスポークスマンであり、常に話題を振りまくチームの宣伝マンとして目立つ存在だったが「来季、試合前のメディアの取材を減らしたいと考えている。その代わり練習中にもっとグラウンドに出て指導することに時間を費やしたい。これまで以上に自分自身が選手の指導に直接当たるようにしたい」という。試合前のメディアの囲みで1時間以上も話し込むほど話し好きだった監督がそれをやめるとあって、シカゴのメディアに驚きとショックを与えている。

マドン監督が来季変わろうとしているのは「ウルトラ・ミレニアルズ」世代の対応を重視しているという面もあるようだ。ウルトラ・ミレニアルズとは米国では「Z世代」とも呼ばれており、物心ついた時からすでにスマホやFacebookが存在した年齢層で、現時点では1995年から2010年の間に生まれた人々のことをそう呼ぶ。チームの若手選手もこの世代になりつつあり、他世代との感覚の差やコミュニケーションギャップが浮き彫りになってきているという。

今オフ、指導者として評価の高かったチリ・デービス打撃コーチがわずか1年で解任される事態となったが、これも世代間ギャップによる不協和音があったため。一部の選手からデービス・コーチの指導で成績が落ちたと不満が出る騒動があり、同コーチも解任後に「まったく意思の疎通ができない選手が複数いた」とぼやいたことが伝えられている。

ウルトラ・ミレニアルズ世代の選手たちとうまくかかわるかどうかが、メジャーの指導者にとって重要になりつつある。こうした状況の中、指揮官として来季が大勝負となるマドン監督。結果を出すにはダルビッシュ有投手(32)が故障から完全復活することも重要な要素となるだけに、目が離せない。【水次祥子】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「書かなかった取材ノート」)

最終更新:12/8(土) 22:30
日刊スポーツ

あなたにおすすめの記事