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【論説】県議選9日投票 県政を託す大事な1票

12/8(土) 10:00配信

茨城新聞クロスアイ

11月30日に告示された県議選は、あす投票日を迎える。13選挙区で18人が告示日に無投票当選を決めており、残る19選挙区計44議席を巡って舌戦が繰り広げられてきた。県議は知事と同様に県民に選ばれた代表である。行政の施策をチェックし、政策提言を行うなど県政の一翼を担う大きな責務を負っており、有権者の皆さんには候補の主張に耳を傾け、人物像を見極め、貴重な1票を投じてもらいたい。

県政は県全体の振興や課題への対応、市町村や国と連携した施策の推進などを担い、身近な窓口である市町村と同様に県民の暮らしの向上に欠かせない存在である。施策の実務は知事をトップとした行政側が担う。提案されたこれらの施策などをチェックし、議論を重ね、さらに提言するなどして、多岐にわたる施策、予算を議決し、その執行にゴーサインを出すのが議会の役割である。

2013年3月に施行された茨城県議会基本条例には、その基本理念として「議会は、二元代表制の一翼を担い、県の意思決定を行う議事機関として、県民の意思を県政に反映させるため、公正かつ公平な議論を尽くし、真の地方自治の実現を目指すものとする」と掲げている。

県議会では執行部側からの施策ばかりでなく、議会の活性化策として04年に政策提言の強化が打ち出された。以後、議員提案の条例が相次いで制定されており、今年もイノシシ等野生鳥獣による被害の防止対策に関する条例、手話言語の普及の促進に関する条例、子どもを虐待から守る条例などが成立している。地域の代表でもある県議にはさまざまな情報や陳情が寄せられる。行政が見逃してしまうような課題もあり、それが施策に反映されることは決して悪くはない。県民のための代表であり、私利私欲、利益誘導にとらわれたものは、もちろん論外である。

今県議選での県議会の定数は3増4減され、前回より1減の62となった。定数や区割りの変更により、現職の数が定数を上回り、現職同士が火花を散らす激戦区や、定数を大きく上回る候補が立つ選挙区など、各地で激しい選挙戦が続いている。

立候補者の日々の取り組み、政策、人物像などまだ十分に分からない有権者も多いだろう。現職といえども、県議会での活動ぶりはなかなか把握できないことが多い。手段はある。候補のホームページや活動報告を見たり、地元で得られる情報もあろう。目を凝らし、耳を傾け、県政を託せる候補か十分見極めてもらいたい。

県政は課題が山積している。人口減少や地域経済の衰退など地方の活性化は茨城に限らず全国的な大きな問題である。特に本県では地域の衰退が目立つ県北地域と、人口の増加や工場立地が続く地域を持つ県南との南北格差が深刻となっている。こうした問題の解消を視野に入れながら県土全体の振興を図っていかねばならない。また、重要産業である農業や地場産業の振興と後継者育成、医師不足の解消、原子力防災など喫緊の課題も少なくない。

昨年、誕生した大井川和彦知事が率いる行政と議会が両輪となって、より良き県政となるよう、県議会の活性化は欠かせない。議員としての候補一人一人の能力、行動力が問われる大事な選挙、県政を託す大事な1票である。

茨城新聞社

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