ここから本文です

”美しい”エアロスクリーンの保護効果、ベルギーGPのクラッシュではハロの10%!? 次世代ハロは見た目も改善か

12/8(土) 19:39配信

motorsport.com 日本版

 F1ベルギーGPで発生した大クラッシュを調査したFIAは、もしコックピット保護デバイスがハロではなくエアロスクリーンだった場合、ドライバーのシャルル・ルクレール(ザウバー)を保護する効果は10分の1ほどまで減少すると推測している。

【写真】事故の決定的瞬間。アロンソ車の右フロントタイヤがルクレールに迫る(2018年ベルギーGP)

 今年のベルギーGPスタート直後、1コーナーで多重クラッシュが発生した。他車に追突されたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)のマシンがルクレールのマシンに乗り上げた結果、アロンソ車の右フロントタイヤがルクレール車のハロと接触したが、ルクレールは無傷でマシンを降りることができた。

 このクラッシュを詳細に調査したFIAは、ハロがなければアロンソ車のフロントウイングのエンドプレートがルクレールのバイザーと接触していたと推測。事故の深刻度を推し測るのは難しいとしながらも、ハロが重要な役割を果たした結果、ルクレールは怪我を免れたと結論づけている。

 ハロが安全性の面で明確なメリットを示したにも関わらず、依然としてその見た目を好まず、レッドブルとフェラーリが実走テストを行った『エアロスクリーン』がF1に導入されることを望むファンもいる。実際、インディカーでは戦闘機を参考にしたエアロスクリーンと同様の保護デバイスが導入に向けてテストされている。

 しかしF1レースディレクターのチャーリー・ホワイティングは、エアロスクリーンがマシンに搭載されていた場合、ベルギーGPの事故の性質上、ハロほどの高い保護効果は得られなかっただろうと説明した。

「スパでのアクシデントを調査した結果、インディカーがテストしているようなデバイスはおそらく有効ではなかっただろう」

「ハロと比べて約10%ほどの保護効果しか得られなかった可能性がある」

 FIAは現在、2021年に導入される新世代のF1マシンの全体的な設計と、コックピット保護デバイスをより良く統合しようとしているようだ。FIAのセーフティ・ディレクターのアダム・ベイカーは、motorsport.comに次のように語った。

「次世代のハロは、2021年に予定されているF1レギュレーション刷新の一部になる予定だ」

「重要なのは、ハロが最初からマシンコンセプトの重要な要素となることだ。これにより、構造的に統合されるだけでなく、視覚的にもマシンと融合することだろう」

 ルクレールのクラッシュや、F2のスペイン・レース2で起きた福住仁嶺(アーデン)と牧野任祐(ロシアンタイム)のクラッシュにより、今後さらに安全性を向上させるためのデータが豊富に得られたという。

 例えばハロにかかった荷重の数値により、次世代のハロの性能や使用する材料を決定する上で参考になるだろう。

 FIAの次のステップは、ハロ自体に高速カメラを組み込むことだ。ベイカーは次のように語った。

「新しい位置にカメラを搭載することにより、ステアリングホイールに邪魔されることなく、ドライバーの上体とコックピット環境の相互作用を見ることができる」

「ハロカメラは、リヤドでシーズン5開幕を迎えるフォーミュラEの全マシンに搭載される。2019年にはF1に、2020年にはF2に搭載されるだろう」

Jonathan Noble

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ