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忘年会も「子連れ可」に 共働き世帯でも参加しやすく 早めスタートなど工夫も 

12/8(土) 8:01配信

毎日新聞

 師走に入り、いよいよ忘年会シーズン。平成最後となる今年は労働時間の上限を規制する改正労働基準法が成立し「働き方改革元年」とも言われる。子育て中の共働き世帯でも参加しやすいように子連れ形式や早めのスタートなど工夫を凝らすケースも現れている。忘年会のあり方も変化しつつあるようだ。

 10月初旬、東京都内の居酒屋。お酒やおつまみの並ぶテーブルの周りに子どもたちの遊ぶ姿があった。宴会は自動車大手・本田技研工業経営企画統括部の歓送迎会だ。

 「子連れ飲み会」を企画したのはプロジェクト推進課長の前原勇人さん(51)。歓送迎会や忘年会のたびに悩ましかったのは、時短勤務や共働きのために歓送迎会や忘年会に参加できない社員が増えてきたことだ。

 そこで、試しに部の歓送迎会を「子連れ可」にしてみた。すると、子育て中の共働き社員2人が1~3歳児4人を連れてきた。宴会中は同僚と子どもが遊んだりして、雰囲気が様変わり。参加者には好評だった。

 前原さんは、12月27日に開く忘年会も1次会は「子連れ」形式にすることを提案した。今のところ10人の子どもが参加予定だ。前原さんは「男性も子育てに参加する今の時代に男性しか集まれないような形で忘年会を開くのは古いのでは」と話す。

 前原さんによると会場となる飲食店選びも重要だという。子どもが食べられるものがある▽子ども用のイスがある▽子どもが外に飛び出ないような構造▽おむつ替えができるようなスペースがある▽市販用の離乳食を持ち込める――などがポイントだ。

 スタート時間に配慮するケースもある。海外進出支援のコンサルティング会社「サイエスト」は12月19日に予定している今年の忘年会を午後5時から始める。

 同社は従業員の約7割を女性が占める。時短勤務など多様な働き方をする社員も多い。例年の「午後7時スタート」では午後5時までの時短勤務の人は参加しにくく、半分ほどしか参加者がいなかった。早めスタートの忘年会を企画した広報マネジャーの本谷亜紀さん(30)は「見直したら参加は8割まで増えました」と話す。

 「『子どもが熱を出した』と休む人がいると、『あの子が熱を出しているのか』と心配になります」。子連れ宴会を開いた本田の前原さんは、こんなメリットに気付いたという。会社の上司や同僚らと酒食を共にする忘年会は、さまざまなハラスメントの温床となることもあり、働き方改革と逆行する「古い時代の悪習」とも捉えられがち。だが、やり方次第で円滑な人間関係づくりにもつながるメリットがあるのかもしれない。【阿部亮介】

最終更新:12/8(土) 8:01
毎日新聞

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