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準備期間短く、混乱の懸念―新在留資格

12/8(土) 4:39配信

時事通信

 少子高齢化で深刻さを増す人手不足に対応するため、安倍政権は単純労働を含む外国人材の門戸開放に踏み出すが、国会で議論が尽くされたとは言い難い。

 企業や地方自治体など受け入れ側の準備期間は極めて短く、混乱も懸念される。

 改正出入国管理法は日本の雇用政策の大転換となり、国のありようを大きく変える可能性をはらむ。しかし、政府は詳細な制度設計を法成立後に作る法務省令などに先送りし、国会審議では「検討中」を繰り返した。

 審議を通じ、課題は数多く浮かび上がった。事実上の永住につながる「特定技能2号」の具体的な要件や対象業種、受け入れ人数ははっきりしない。政府は「特定技能1号」の想定人数こそ示したが、その積算根拠は曖昧で、野党から「机上の空論」と批判を浴びた。

 外国人の子の教育や社会保障をめぐる制度設計はこれからだ。日本人の雇用を脅かす事態となれば、欧州などでみられる社会の分断や外国人排斥が生じかねない。外国人をどう受け入れるかは、雇用者に限らず、国民全てに突き付けられた課題だ。

 低賃金や過酷な労働環境が指摘される技能実習生をめぐる人権問題も改めて浮き彫りになったが、実態の検証には至っていない。新制度下で人権問題が発覚すれば、国際社会から非難を浴び、人材獲得の競争力を弱める可能性もある。 

最終更新:12/8(土) 4:44
時事通信

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