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人手不足軽減に高まる期待=介護、農業の現場―外国人労働者拡大へ

12/8(土) 5:10配信

時事通信

 外国人労働者の受け入れを拡大する改正出入国管理法が成立し、慢性的な人手不足に悩む介護や農業の現場からは、外国人材への期待が高まっている。

【図解】外国人材の受け入れと不足の見込み

 「来春施行では遅いくらいだ」。働き手確保の願いは切実だが、外国人との共生に向けて取り組むべき課題も多い。

 中国人技能実習生3人を受け入れる札幌市の社会福祉法人「ノテ福祉会」は、来年4月以降、ミャンマーから約40人を受け入れる計画だ。対馬徳昭理事長(65)は「施行が来春では遅いくらい。3年後には100人に増やしたい」と話す。

 実習生の李娟さん(29)は母国に娘(8)と息子(4)を残して来日。同会が運営する福祉施設で調理を担当している。「もっと残業して、たくさん働きたい。同じ給料を中国で稼ぐのは大変」と意欲的だ。

 外国人労働者の受け入れでは、「日本の習慣に染めず、働きやすい状況をつくることが大切」と対馬理事長。同会の男性職員(69)も「言わなくても分かる、やってくれるというのは日本人の考え方」と語り、文化の違いを埋める努力が必要だと訴える。

 若い働き手の確保が難しいのは農家も同じだ。香川県観音寺市で野菜農園を経営する芟藪健司さん(47)は、7年前からインドネシア人技能実習生を受け入れている。家族だけだった時代より人手が増えたことで、農地は広がり生産量も増えた。周辺の農家も事情は同じで、「地域の農業を守るために、外国人労働者の雇用は必要だ」と強調する。

 一方で、一抹の不安も抱えている。改正入管法は、省令などで定める制度設計の詳細を成立後に先送りしており、「どういう仕組みになるのか全然分からない」と困惑する。

 行政手続きの多言語化の遅れなど、「今の日本は、外国人が住みやすい国とは言えない」と芟藪さん。「日本人と同じように住める環境を整備する必要がある」と話し、自治体の支援拡充などを求めた。 

最終更新:12/11(火) 19:54
時事通信

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