ここから本文です

観光業界は特需期待、非正規労働者は収入減不安…10連休法案成立

12/8(土) 18:17配信

毎日新聞

 皇太子さまが天皇に即位される来年5月1日をこの年に限って祝日とする特別法が今国会で可決、成立した。祝日に挟まれた日を休日とする法律(祝日法)の規定があるため、4月30日(29日が昭和の日)と5月2日(3日が憲法記念日)も休日になり、来年のゴールデンウイーク(GW)は10連休になる。1年限りの大型連休にさまざまな声が上がっている。【水戸健一、神足俊輔、川上珠実】

 ◇旅行者増に期待

 観光業界からは特需への期待が高まる。大手旅行代理店のJTBでは来年のGW中に出発する海外旅行の予約数が例年の約3倍で、欧州は約5倍に上る。広報担当者は「フライト時間が長い遠方への旅行予約が特に多い」。日本旅行は需要増を見込んで添乗員が同行する欧州ツアーを前年の1・5倍に増やして6月から販売。一部には既に満席も出ている。

 屋内テーマパークのサンリオピューロランド(東京都多摩市)を運営するサンリオエンターテイメントは入場者が前年比で5~8%増えると見込むが、広報は「海外などへ遠出する人も多いとみられ、実際にどうなるかは分からない」と話す。東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの広報も「例年、連休中はレジャーの需要が増えるが、天候にも左右される」と慎重だ。

 ◇主婦の本音は

 小学生の長男(7)と幼稚園の長女(4)がいる横浜市南区の主婦(30)は複雑な思いだ。「連休中は学校も幼稚園も休み。子どもと一緒の時間は大切にしたいが、10連休に3食を準備すると想像すると気が重くなる」と打ち明ける。

 平日は朝に子どもたちを見送り、午後に帰ってくるまでに家事をこなすが、休日は子どもを中心に生活が動く。女性は「(10連休で)旅行に行きたい気持ちもあるが、どこに行っても人が多くて疲れそう。大型連休は夏休みと冬休みで十分なのでは」と話した。

 ◇収入減の不安も 

 「正社員は月給制だから良いけれど」。日給や時給で働く非正規労働者からは収入減を心配する声が漏れる。

 茨城県つくば市の50代女性は製造業の派遣社員として働く。「10連休で3分の1は給料が減るだろう」。アパートの家賃など、生活するために必要な出費は変わらない。

 収入が下がって別のアルバイトでしのいだこともあるが、「10連休だと、バイト先があるのかも分からない」という。「言ってもしょうがないけれど、何のための10連休なんでしょうね」と嘆いた。

 非正規労働者らで組織する「全国ユニオン」の関口達矢事務局長は「正規、非正規間の不合理な格差が祝日でも生まれている。賞与で年間の収入を上げるなど、収入減を埋める対応が必要だ」と指摘する。

最終更新:12/9(日) 1:19
毎日新聞

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ