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成長曲線に関心持って 子供の「低身長」と「やせ」について聞く

12/8(土) 10:15配信

産経新聞

 子供の成長には個人差があるが、身長が伸びなかったり、体重が増えなかったり、逆に増えすぎたりする場合、「成長障害」と診断されることがある。子供の成長は、親にとって最も重大な心配事。そこで大阪赤十字病院小児科の野村安隆医師に、成長障害について聞いた。野村医師は、子供の成長の指標となる「成長曲線」に関心を持ってほしいと話す。

(聞き手 広瀬一雄)

■成長曲線に関心持って

 子供は、年齢に応じて発育していきます。たとえば体重が増えている場合は、単純な肥満である場合が多いですが、特に平均より著しく減っていたり、身長が低かったりする場合には、基礎疾患(病気)が原因の場合があります。

 成長の度合いを知るために、身長や体重を記入し、平均値からどのくらい離れているかが分かる「成長曲線」の記入を勧めています。母子手帳にも記載されていて、学校の養護教員もつけています。

 成長曲線で、平均からどのくらい離れているかを表す数値にはパーセンタイルやSD(標準偏差)を使い、正常の範囲を超えたり、傾きが異常だったりする場合、注意が必要です。

 やせている場合、たとえば甲状腺など内分泌の病気で多く消費してしまう、消化器の病気や栄養の吸収が悪い病気など、さまざまな原因が考えられます。

 検査を行うことになりますが、成長曲線から分かることもあります。神経性食思不振症、一般に摂食障害ともいわれますが、曲線で体重の伸びが悪くなった時期の生活状況を聞くと、ちょうど両親が不仲となった時期に一致し、家庭環境の問題が明らかとなったケースもありました。

 何らかの病気が隠れている場合、早くから治療した方がいいことは間違いありません。成長曲線、そして成長障害に関心を持ってほしいです。 

■病気が隠れている場合がある「低身長」

 身長についても、やはり平均値からどのくらい離れているかが分かる「成長曲線」をつけていると、正常な範囲からどのくらい、いつから外れているかがわかります。特に低身長の場合は、基礎疾患(病気)が原因の場合があり、注意が必要です。低身長が、腫瘍ができたためだったり、成長ホルモンや甲状腺の異常、染色体異常の「ターナー症候群」などが原因だったりします。

 身長の伸びが止まりかけているような大きい子供は別として、年間に4センチは身長が伸びていないと「伸びが悪い」といえます。

 小さな子供のうちは、食事が進まない。ミルクを飲まない。またアレルギーのために食事を一部除去している-などのケースがあり、栄養に問題がある場合もあります。

 また、成長ホルモンが出ていないことによって身長が低い場合があります。成長ホルモンは寝ている間に出るので、バランス良く食事して、寝る直前には食べずに、すこやかに寝るよう気をつけてもらうことが大切です。成長ホルモンが出ない低身長の場合、大阪赤十字病院では3、4日入院してもらい、検査を行い、治療することがあります。

 子供の成長に関しては、2、3歳までにどう栄養を取るか、が本当に大切です。そのころから食事や生活習慣に特に気をつけてほしいです。乳児期に体重が増えないと、低身長のリスクが高くなります。同時に、成長曲線をチェックすることも忘れずに行ってほしいです。 

最終更新:12/8(土) 10:15
産経新聞

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