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産油国120万バレル減産合意 米反発で値上がり抑制も

12/8(土) 20:07配信

産経新聞

 石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国は7日にウィーンで開いた閣僚級会合で、2019年1~6月も原油の協調減産を続け、日量120万バレルを減らすことで合意した。軟調が続く原油価格の下支え効果が期待されるが、世界経済の減速懸念に加え原油高を嫌うトランプ米大統領の反発が予想され、上値が抑えられる可能性もある。

 減産の内訳は18年10月の水準と比べ、OPEC加盟国が日量80万バレル、非加盟国が同40万バレル。減産期間の途中の4月にOPEC定時総会や産油国の閣僚級会合を開催し、各国の取り組みや市場の状況を点検する。

 減産合意を受けて需給の引き締まり感が意識され、7日の米原油先物相場は反発。指標の米国産標準油種(WTI)の1月渡しは前日比1・12ドル高の1バレル=52・61ドルで取引を終えた。

 ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストは減産合意について「市場にとって一つの安心材料になるが、原油価格を大きく押し上げるほどの力はないだろう」と指摘。石油天然ガス・金属鉱物資源機構の野神隆之首席エコノミストも「原油価格は上昇しても比較的限られた程度になる可能性がある」とみる。

 こうした慎重な見方の背景にあるのが、世界経済の先行きへの警戒感だ。米中貿易摩擦が激化すれば、世界最大の原油輸入国である中国の需要が減少し、供給過剰感が強まりかねない。

 ガソリン高を懸念するトランプ氏の反発も必至だ。OPECの盟主サウジアラビアは記者殺害事件で国際社会の批判を浴びるが、トランプ氏はサウジを擁護してきた。トランプ氏が厳しい姿勢に転じれば、「サウジが米国に譲歩して減産にしっかり取り組まないのではとの観測が高まり、原油価格の押し下げに働きかねない」(上野氏)との見方もある。(森田晶宏)

最終更新:12/8(土) 20:07
産経新聞

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