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東海道・山陽新幹線の運行管理拠点「1日限定」で大阪へ 第2総合指令所に潜入

12/8(土) 13:44配信

乗りものニュース

JR九州含む3社の指令員が監視

 東京~博多間を結ぶ東海道・山陽新幹線は通常、東京都内にある「新幹線総合指令所」で運行の管理が行われています。

【写真】脇にちょこんと…九州新幹線の表示盤

 しかし2018年12月8日(土)は、新大阪駅付近にある「東海道・山陽新幹線第2総合指令所」が稼働。前日の運行終了後、指令系統が東京の総合指令所から大阪の第2総合指令所に切り替えられられ、始発列車から東海道・山陽新幹線の運行管理を行っています。

 いっぽう、九州新幹線の運転管理はJR九州の「博多総合指令センター」が行っていますが、通常は東京の総合指令所も連携して運行の調整を行っています。このため、この日の第2総合指令所はJR東海とJR西日本の指令員だけでなく、JR九州の指令員も詰めていました。

 第2総合指令所は1999(平成11)年に完成。東京の総合指令所が大規模な災害で損傷しても新幹線を運行管理できるようにするための「バックアップ施設」です。1995(平成7)年に発生した阪神淡路大震災を受けて整備されました。

 この日は午前中、第2総合指令所を使った運転管理の様子が報道陣に公開されました。指令室内の設備は東京の総合指令所と同じ。列車の運行状況などを示す表示盤が、東京~博多間と博多~鹿児島中央間に分けて設置されていました。このうち東京~博多間の表示盤は、長さが在来線の電車1両分とほぼ同じ約22mという大きなもの。指令室内のどこからでもよく見えます。

 表示盤の前には輸送(列車)指令、輸送(旅客)指令、運用指令、電力指令、施設指令、信号通信指令の卓が並び、各部門の指令員が運行状況を常に監視している様子がうかがえました。

機能だけでなく「見た目」も同じ

 ちなみに、東海道・山陽新幹線の表示盤は一体になっていますが、東海道新幹線の区間が濃い緑に対し、山陽新幹線の区間は黒っぽい色に変わります。これも東京の総合指令所にある表示盤と同じ。「単に機能が同じというだけでなく、視覚的にも同じにすることで、指令員が戸惑わないようにしています」(JR東海)。

 地震のような大規模災害はいつ発生するか分かりませんから、第2総合指令所の電源は常に入れられた状態。毎年12月の初旬には実際に第2総合指令所を使い、万が一の事態に備えているといいます。このほか、指令員の訓練でも第2総合指令所が使われています。

 この指令所を使って実際に東海道・山陽新幹線の運行を管理するのは、今回で19回目。もっとも、実際に災害などの発生を受けて第2総合指令所が稼働したことは、これまで一度もありません。

 ただ、指令所という「ハコ」があっても、それを操作する人がいなければ意味がありません。そのため、通常は乗務員や駅員として勤務している「兼務指令員」が配置されています。何かコトが起きれば兼務指令員が第2総合指令所に入り、直ちに運行を管理するのです。

 きょう12月8日(土)は、3社172人の指令員が、502本におよぶ東海道・山陽新幹線の営業列車を第2総合指令所から制御する予定。九州新幹線の営業列車123本も、博多の指令センターと連携して運行を調整します。

 JR東海 新幹線鉄道事業本部の小村勝夫輸送指令長によると、指令系統の切り替えによるトラブルは10時10分時点で発生していません。翌日の12月9日(日)未明には、指令系統を東京の総合指令所に戻す作業が行われる予定です。

※一部修正しました(12月8日15時57分)。

草町義和(鉄道ライター)

最終更新:12/10(月) 16:13
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