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パススキル絶賛のブラジル人代理人と仮契約!静岡学園の154cmMF神田凜星がブラジル挑戦へ

12/8(土) 7:51配信

ゲキサカ

 注目テクニシャンがブラジルでプロへ――。静岡学園高の静岡県高校選抜MF神田凜星(3年)が7日、静岡カントリー浜岡ホテル(静岡県御前崎市)で日本のMLSマネジメント株式会社とマネジメントの仮契約を締結し、同時にブラジルのアキ&デシデリオスポーツマネジメントと代理人仮契約を結んだ。ブラジル人を中心に40人以上のプロサッカー選手と契約するアキ&デシデリオスポーツマネジメントから高い評価を受け、仮契約を結んだことによって、ブラジルでのプロ入りが濃厚となった模様だ。

 神田は154cmと小柄ながらも抜群のパススキルとボールタッチ、一瞬のスピードなどで違いを作り出す攻撃的MF。名門・静岡学園の中でもボールを持った際に一際目立つプレーをするMFは、2年時のインターハイでベスト16入りを果たし、今年はプリンスリーグ東海優勝に貢献している。また、静岡ユース(静岡県高校選抜)の一員として出場したSBSカップで絶妙パスを連発。U-18日本代表相手にスルーパスで同点アシストをしたほか、U-18オーストラリア代表のDFを股抜きドリブルで翻弄し、U-18パラグアイ代表とのPK戦では“パネンカ”(チップキック)を披露して決めるなど、同大会でインパクトのあるプレーをしてのけた。

 このプレーを見たMLSマネジメント株式会社の川口良輔代表取締役(静岡学園・川口修監督の実兄、元川崎Fスカウト、U-15チーム監督等)が絶賛。業務委託関係にあり、静岡学園の後輩にも当たる安芸・アレシャンドレ氏(アキ&デシデリオスポーツマネジメント)に紹介したところ、 プレー映像だけで高評価を得てこの日、アキ&デシデリオスポーツマネジメントのアレシャンドレ氏とデシデリオ・クレベル氏出席の下、仮契約に至った。

 アレシャンドレ氏は神田について「(いくつかの動画映像を見たが)パスがいつも凄いと思っている。ブラジルはパスができる選手、本当の10番が今、少ない。彼は生まれてのものを持っているから、普通のMFが出せないところ、大事なところにアシスト、パスできる。最近の中盤のパスは(怖がって)後ろとか横とかばかり。でも、神田くんは全部前でパスするからいい」とそのパスセンス、仕掛けのパスの精度を特に評価。そして、アレシャンドレ氏とクレベル氏は神田と同タイプの選手として、名門・コリンチャンスで10番を背負う元ブラジル代表MFジャジソンの名を挙げていた。

 アレシャンドレ氏は水戸FWジェフェルソン・バイアーノ(18年12ゴール)やブラジル代表歴を持つ新潟GKアレックス・ムラーリャらと契約中で、かつて元日本代表MF前園真聖がブラジルでプレーした際に橋渡しもしている代理人。クラブ決めはこれからになるが、アレシャンドレ氏の義理の兄で代理人契約中の呂比須ワグナー監督が率いるアトレチコ・ゴイヤニエンセ(ブラジル・セリエB)や、アレシャンドレ氏との繋がりの深いピッタ氏(元名古屋FW)がGMを務める名門・サンパウロを筆頭候補に、グアラニなどからプロ契約を結ぶクラブを決めることになるようだ。

 もちろん、日本の高校からいきなりブラジルのトップチームでプロデビューすることは非常に難しい。神田は来春にブラジルへ渡り、契約クラブのU-20チームで経験を積んだ後、U-20のブラジル一を決める「タッサ・サンパウロ」出場、そしてトップチームでのデビューを目指すプラン。「タッサ・サンパウロ」は「上位に入ればそのチームの全員がスカウトされるような大会」(静岡学園・川口監督)、「凄くいい選手が出てくるし、色々なスカウトが来ている。ネイマールとか有名な選手はみんなタッサ・サンパウロで活躍している」(アレシャンドレ氏)という大会で、大きなアピールの場になる。ブラジルのタレントたちの中で自分の武器を発揮し、チャンスを掴み取るだけだ。

 アレシャンドレ氏らによると、日本の高校生がブラジルの代理人と契約を結ぶのは異例。元々海外志向が強かったという神田は「こういうチャンスをもらえて感謝をしています。(ブラジルのサッカーは)自分がやりたいスタイルで見ていて面白い、楽しいような部分が多いと思うし、レベルが高いと思う。(言葉の勉強はこれからで不安だが) ボール持ったら大丈夫だと思います」とプレーでさらなる評価を得る意気込みだ。

 プロの世界で戦う手応えはある。神田は今年6月、岐阜に練習参加して名古屋との練習試合に出場。J1得点王のFWジョーやMFガブリエル・シャビエルもいた相手に対し、「ボールは持てて、スルーパスとか出せたので全然悪くはなかったです。(自分もプロ入りの)チャンスはあるなと」というプレーをしてGKランゲラックから決勝ゴールを決めている。そのサイズや守備面の課題などによって日本でプロ入りを勝ち取ることはできなかったが、「自分がこういう形で(プロサッカー選手に)なれば他の人も勇気づくだろうし、身長は関係ないと自分が証明できればと思います。小さい身体でもできるというのは証明したいです」と意気込んでいる。

 静岡学園からブラジルというルートは“キング”FW三浦知良(横浜FC)と同じ。「(先輩は) 凄いという感じしかしない。同じような道をたどっているので少しでも近づけるように」という神田は、「見ている人を楽しませるプレーをしながら結果も残していきたいと思っています」と力を込めた。

 ブラジルで活躍し、ヨーロッパに渡る夢がある。それを実現するためにやらなければならないことは多い。それでも「最初、パスを見て驚いた」という川口氏や「向こうで活躍できればビッグクラブでやるチャンスはある」と語るアレシャンドレ氏らが認める才能がブラジルでどのような進化、活躍をするのか楽しみであることは確か。18歳の時点では、日本で絶対的な評価を得られなかった小さなテクニシャンが、ブラジルでその評価を変える。

最終更新:12/8(土) 9:06
ゲキサカ

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