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中国企業「好待遇」の戦略 日本の“あたりまえ”に一石

2018/12/11(火) 17:10配信

MBSニュース

「本格中華」が無料の社員食堂

高待遇なのは給料だけではありません。リズムよく振られる中華鍋。ここは中華料理店ではなく本社の中にある社員食堂。専属の中国人シェフが毎日、朝と昼のご飯を作ります。本格的な中華料理。毎日3品あって取り放題。1000円くらいはしそうですが…無料なんです!辻憲太郎解説委員も、社員のみなさんと一緒にごちそうになりました。

「プロのコックさんが作ってますので、本格的な中華料理です。むちゃくちゃおいしいです」(辻解説委員)

社員にこのサービスについて聞きくと…

「すごいですね。(食事つきと聞いて)弁当とかパンが置いてあるのかと思ったら、全部作りたてを食べられるのでうれしいです」(入社1年目の日本人社員)
「計算したらひと月だいたい2万円くらいになるので、(Q.見えないお給料というような?)そうですね」(入社1年目の中国人社員)

この社員食堂、食材やシェフの人件費などで毎月100万円がかかっているとのこと。さらに忘年会があるそうですが、なんと2泊3日で中国のリゾート地・杭州旅行。もちろん費用は会社持ちです。

「社員旅行には約1000万円の費用がかかります。顧問弁護士なども含めて、55人連れて行きます。みんなで杭州を観光して、有名なレストランも予約しています。ゲーム大会ではiPhoneなどの商品も準備しています。アリババなど中国の大手企業もそうやっていますから、それを参考にしているんです」(大熊物産 陳竹林社長)
「日本のバブル時代のようですね。観光をして、夜は宴会でiPhoneなどの商品を出す。コレは負けますね…」(辻解説委員)

優秀なアニメーター確保のために「低賃金、長時間労働」に一石

一心不乱にパソコンに向かうアニメーターたち。中国の重慶に本社を置くアニメ制作会社「カラード・ペンシル・アニメーション・ジャパン」の東京スタジオ(町田市)です。アニメといえば日本!というイメージがありますが、この会社はすでに中国国内で6本の人気作品を手がけてきました。中国では国産アニメが爆発的に増えていて、その市場は2兆円以上に急成長しているのです。日本のアニメを見て育ったというトウ社長、今年6月に日本に進出しました。

Q.日本進出の理由は?
「中国のアニメ産業はまだ成熟していません。弊社も技術的に不足している部分があり、視聴者のニーズに応えきれていません」(カラード・ペンシル・アニメーション・ジャパン トウ志巍社長)

日本のクリエーターの方がまだまだ技術は上と認め、日本人の力を借りてより良質なアニメを作りたいというわけです。では、どうすれば優秀な日本人を確保できるのか。トウ社長が目を付けたのは日本のアニメ業界の労働環境でした。

「東京は生活費が高すぎます。アニメーターたちは日々の生活で精一杯です」(トウ社長)

まず提案したのが、住環境の整備。都心ではなく、あえて郊外の町田市に拠点を構えて、町田市内に住めば3万円の家賃補助を出すことにしたのです。郊外に住んで生活コストを下げることにより、安定した暮らしの中で、クリエイティブな仕事に集中してもらおうという考えです。

さらに、アニメーターは多くの会社が歩合制なのに対し、ここでは正社員として雇用し月給制にしています。低賃金、長時間労働が当たり前といわれていたアニメ業界に一石を投じようとしています。

「社員が納得できる労働環境やいい住環境を整えること。会社側がその責任を果たしてこそ、社員も全力を尽くせるのではないでしょうか」(トウ社長)

(12月11日放送 MBSテレビ「ちちんぷいぷい」内『辻憲の「コレだけ」ニュース』より)

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最終更新:2018/12/11(火) 17:10
MBSニュース

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